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心理的安全性を高める方法!企業事例と具体的に取り組むべきことを紹介

心理的安全性を高める方法!企業事例と具体的に取り組むべきことを紹介

「Googleのように環境の整った企業だから実現できたのであって、うちでは難しいのでは?」

心理的安全性の実現について、このような印象をお持ちの方は少なくないのではないでしょうか。確かに心理的安全性というのは組織全体で取り組むべき課題です。企業の上層部に変革に対する柔軟さやこれからの組織づくりへの意識が欠けていると、推進にとって一定の足かせになることは確かでしょう。

一方で、トップのオーダーがなくても、企業の制度を変えるといった大掛かりなことをしなくても、現場からつくり上げていけることも心理的安全性の特徴の一つです。

なぜなら、心理的安全性というのは主にコミュニケーションに関係するさまざまな工夫を積み重ねることで、間接的に実現されていく「環境」や「状態」のようなものだからです。1つのアクションの結果、実現されるような単純なものではないということです。

これを逆手に取ると、小さな組織であってもリーダーとメンバーの意識と行動を変えることができれば、制度や予算がなくても実現可能ということになります。

結果としてあなたのチームのパフォーマンスが上がれば、企業の中での実証例となるでしょう。決して一人では実現できませんが、あなたのチームがボトムから企業を変えていくのだという気概を持って取り組むことには必ず意味があります。

日本人は自分の意見を積極的に発言するよりも、相手の意見や思考に合わせて、協調性を保つコミュニケーションを好む傾向があります。上司や先輩のアイデアに意見を差し挟むのは日本人の得意分野ではないかもしれません。

どちらかというと発言力が弱いとされる日本人のチームであっても、少しのコツとポイントを押さえれば、心理的安全性の高い環境をつくり出すことが可能です。

本稿では、「心理的安全性を高めるため」に必要なことは何か、リーダーとメンバーは何をすべきか、心理的安全性を高めるための具体的な企業事例を解説します。より良いチーム・組織づくりの参考にしていただければ幸いです。

「心理的安全性」以外にも、「ARCSモデル」や「エンプロイアビリティ」など、近年話題の人事系キーワードについて詳しく知りたい場合は、163の用語を解説している「人事用語事典」をご利用ください。
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1. 心理的安全性を高める「前に」すべきこと

心理的安全性を高めるためには、心理的安全性とは何か、どのようなメリットがあるのかを明確に理解しておく必要があります。

心理的安全性と聞くと、「心理」と「安全性」が組み合わさった言葉なので、なんとなくイメージできるかもしれません。しかし、意味を取り間違えてしまうと、単なるぬるま湯の状態をつくり出し、イノベーションや生産性の向上は期待できなくなります。

この章では、心理的安全性とは何か、どのようなメリットがあるのかを解説します。

1-1. 心理的安全性とは?

心理的安全性(psychological safety)という概念は、チーム研究の第一人者であるエイミー・C・エドモンドソン教授によって定義され、「チームメンバーに非難される不安を感じることなく、安心して自身の意見を伝えることができる状態」のことをいいます。

端的に表現すると、心理的安全性とは、プレッシャーや問題がない仲良しクラブのような環境ではなく、「生産的な学習に集中できる環境」を意味します。これには、失敗を恐れずに挑戦したり、意見が衝突するとしても自分のアイデアを述べたりすることなどが含まれます。

1-2. 心理的安全性がつくり出す職場の雰囲気

心理的安全性が低い職場環境では、メンバーは自分の能力が疑われているのではないか、と不安になります。監視されていると感じたり、自分の意見に賛同しない人がいると裁かれているように感じたりすることもあります。

一方、心理的安全性が高い職場環境では、リスクを取ることや、恥をかくことを恐れずに質問し、アイデアを述べることが可能になります。メンバーが自分より上位ランクの人に対しても敬意を込めて意見を述べることで、企業にとって大きな損失被るリスクを未然に防ぐこともできます。

それぞれが多方面からのアイデアを述べることで、企業イノベーションの創出や生産性向上なども実現します。

心理的安全性とチームの結束力の違いはココ!

 

エドモンドソン教授によると、チームの結束力は上司や同僚と意見を異にするのを恐れ、対人関係のリスクを取るのを敬遠します[1]。つまり、イノベーションや生産性向上のために発言すべきアイデアや意見があっても、チームの結束力を乱したくないために発言を控えてしまうということです。

 

心理的安全性には「失敗を恐れずに挑戦すること」「意見が衝突してもアイデアを述べること」が含まれ、結束力とは異なります。

1-3. 【Googleも実証】心理的安全性の効果性

グローバルに経営を展開して事業を拡大させるためには、チームのパフォーマンスと生産性の向上が欠かせません。

世界トップスラスのIT企業である、Googleのリサーチチームはどうすれば「効果的なチーム」をつくることができるのかを調査しました[2]

結果、「真に重要なのは「誰がチームのメンバーであるか」よりも「チームがどのように協力しているか」であること」が明らかになりました。さらに、チームの効果性に一番大きな影響を与える因子は「心理的安全性」であると調査チームは述べています。

心理的安全性が構築されているからこそチームメンバーがお互いを信頼し、目標達成のために個々がベストを尽くしたいと思うようになります。

Googleの調査結果を考えると、数十万人の従業員を抱える超一流の企業、または数十人のスタッフを持つ中小企業であっても、心理的安全性が企業カルチャーや経営目標の達成に大きな影響を与えることが理解できます。

IT革命によるグローバル化が進む日本経済において、企業が業績を伸ばし続けるには、他社との差別化を図る画期的なアイデアや企業イノベーションが欠かせません。

この章で解説したように、心理的安全性がつくり出す職場の雰囲気やGoogleの調査結果に鑑みると、心理的安全性を高めることには大きな価値があることが分かります。

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2. 心理的安全性を高める方法

心理的安全性を高めるには、リーダーとメンバー双方が意識的に努力する必要があります。この章では、リーダーとメンバーそれぞれの立場で行えるポイントを解説します。

2-1. 心理的安全性を高める方法【リーダー編】

ここでは、心理的安全性を定義したエイミー・C・エドモンドソン教授の見解を参考にして、リーダーに役立つ心理的安全性を高める方法を解説します[3]

以下の4つのポイントがあります。

  • リーダー自身が心理的安全性の重要性を理解する
  • チームと個人の両方を訓練する
  • 心理的安全性のイメージをつくり上げる
  • コンフリクトを生まない反対意見の伝え方を訓練する。

リーダー自身が心理的安全性の重要性を理解する

グローバル化やダイバーシティが加速する日本経済において、企業が利益を伸ばし続けるには、経営陣やリーダーが心理的安全性を高めることが企業の成長につながることを理解して、今までと違う取り組みに挑戦する必要があります。つまり、複数人の知識やアイデアを集約して、イノベーションや人材育成につなげていくことが重要です。

例えば、メンバーのスキルを伸ばすため1on1ミーティングを行い、チーム内に存在する問題を解決できるようにサポートします。当然、その際にはメンバーを責めるような言い方をせず、傾聴することにより相手の考えを理解していることを表します。

加えて、難しい課題を克服できたメンバーに対して、どのようにその問題を解決することができたのかをシェアしてもらいます。偏見や先入観を捨てて他の人の意見を聞くことや自分の弱点を認めること、さらに他のメンバーと親密な関係がどのように役立ったかを共有することで、心理的安全性の重要性がチーム内で確立されるようになります。


チームと個人の両方を訓練する

バスケットボールなどのスポーツの世界で強いチームを形成するには、個人技(シュート・ドリブル)とチーム練習(パス・チーム内の連携)を総合的に行う必要があります。

ビジネスにおいても、ライバル社に差をつけて利益を上げるには、個人とチーム、両方を訓練する必要があります。チームを訓練する方法としては、週に1回、1時間のグループセッションを設けて、チーム内で必要なスキルを教えます。

また個人を訓練するには、月に1回、メンバー個人と対話を行い、スキルを伸ばすために何が必要かなどを教育します。

そうすることで、チームとして持つべき視点を統一させ、メンバー各人が何をすべきかを明確にすることができます。チームと個人、両方のために時間を割き、相手を受け入れていることを示すことで心理的安全性が高まります。

心理的安全性のイメージをつくり上げる

「イメージを作り上げる」ことには大きなメリットがあり、世界一を目指すアスリートや特定の行動改善をサポートするセラピストの間でも取り入れられています。

心理的安全性のイメージをつくり上げるには、メンバー一人一人に、過去の自分の体験を思い出してもらいます。失敗を恐れずに挑戦したり、仲間との協力によって問題へのアプローチの方法を変えることができたりした例などを振り返ってもらいます。

そして、どのような雰囲気の中であれば、対人リスクを恐れずに発言できるか、どうすればそのような雰囲気をつくり出すことができるかをイメージしてもらいます。

初めのうちは具体的な例を挙げるのに苦労するかもしれませんが、回数を重ねるにつれて実際的な提案を出せるようになり、心理的安全性を高めるイメージを具体的につくり上げることができます。

各人の心理的安全性のイメージを共有することで、職場環境の雰囲気を向上させることができます。

コンフリクトを生まない反対意見の伝え方を訓練する

「相手から嫌われるのを避けるため、反対意見は言いたくない」と考えるのは当然のことです。リーダーの役割としては、メンバーがそのような思考を少しずつ払拭できるように、対立やあつれきを生まない反対意見の伝え方を指導する必要があります。

心理的安全性を高めるには実践式の訓練が効果的です。一例として、最初はコンフリクトが生じにくいと思われるテーマを与えて、個人のアイデアや考えを自由に述べる環境を用意します。

相手の意見に反対するときはどのように発言すればよいのか、どのような言い方は相手の感情を逆なですることになるのかを経験を通して学習していきます。そうすることで、メンバーはいわば「ウォーミングアップ」ができます。そして徐々に、コンフリクトが生じやすいテーマに置き換えて議論を続けます。

このような実践練習を繰り返すことにより、メンバーはデリケートな問題や個人の意見が大きく対立するような問題であっても相手の意見を尊重しつつ、自分の考えを主張する術を身に付けることができます。

2-2. 心理的安全性を高める方法【メンバー編】

リーダーの影響は大きいものの、心理的安全性を高めることは、決して上司やマネジャーだけにかかっているのではありません。なぜなら、チームのカルチャーは、一人一人の行動の積み重なりによって形づくられるからです。

メンバーとして心理的安全性を高めるには以下のポイントがあります[4]

  • 仕事を学習の機会と捉える
  • 皆、間違いをすることを認める
  • 積極的に質問する

仕事を学習の機会と捉える

グローバル化やAI技術の進歩などによって、日本経済は変動性や不確実性の時代に入っています。先が読めないVUCA時代において企業が利益を生み出し続け、難しいプロジェクトを成功させるには、個人のスキルに加えて、メンバー全員が学習してスキルを伸ばすことも必要です。

不確実な時代を生き抜くには相互依存の関係を認める必要があり、お互いに学び合う意識が重要です。皆が声を上げて一つ一つのプロジェクトに参加し、アイデアや視点を共有することで心理的安全性が高まります。

皆、間違いをすることを認める

自分も間違いをする可能性を認めると、同僚に対して「必要なアドバイスがあれば教えてほしい」と声を掛けることができます。チームメンバーに恐れることなく、意見やフィードバックを求めることで、コミュニケーションが促進され心理的安全性を高めることができます。

積極的に質問する

質問すると、相手の意見や考え、視点を知ることができます。難易度の高い問題について質問するのはさほど難しくありません。知らなくて当然、質問しても恥にはならないからです。

しかし、「この仕事はどうやって行うとよいですか?」「このプロジェクトの目的は何ですか?」など基本的な業務内容については、無知だと思われるのを避けるために、質問するのをためらってしまいます。

メンバーが勇気を出して積極的に質問することで、「分からないことは質問しても大丈夫」という雰囲気をつくることができます。

このように立場や役職に関わらず、こうした小さなことを積み重ねることが、チームの心理的安全性を高めます。一人一人が「良いチームをつくる」という意識を持って行動しましょう。


3. テレワークとオンライン会議で心理的安全性を高めるポイント

新型コロナウイルスの影響により、日本でもテレワークまたはオンライン会議が大幅に増えました。テレワークでは通勤時間が減るというメリットがありますが、同僚や上司の顔が見えず、注意しないとコミュニケーションロスにつながる可能性があります。

オンライン会議には、任意の場所で会議に参加できるメリットがありますが、それぞれが違う空間に身を置いているため、相手の反応や考えを汲み取りにくくなります。

このような状況は、ともすると「今、相談してもよいのだろうか?」「反応が分かりにくいので意見が言いにくい」など、心理的安全性を脅かす原因になります。

テレワークやオンライン会議で心理的安全性を高めるには、以下の点に注意を払うことが重要です。

  • チームメンバー、一人一人との時間をつくる
  • 相手を理解していることを態度で示す

チームメンバー、一人一人との時間をつくる

同じオフィスで働いている場合、上司や同僚の様子を観察した上で声を掛けて相談や報告を行えます。しかし、テレワークでは相手が今何をしているのか分からないため「いつ声を掛けたらよいのか……」と不安を感じることがあります。

物理的な距離が離れている環境において、コミュニケーションの扉を開いておくには、チームメンバーとの1対1の話し合い場をつくることが有効です。仕事以外の話をしたり、プロジェクトへの貢献に対して感謝の意を示したりすることで、相手を受け入れていることを示せます。

物理的な距離が離れていても「自分はこのチームに受け入れられている」と感じることで、スムーズな意思疎通が生まれ、心理的安全性が高まります。

相手を理解していることを態度で示す

同じ会議室でミーティングをしている場合、言葉や態度に表さなくてもその場の雰囲気や表情で考えや感情が伝わることがあります。

しかし、オンライン会議では、話し手は聞き手のリアクションが読み取りにくいので、「部下に自分の考えが伝わっているかな?」「上司の意見に反対して、怒ってるかな?」とネガティブに捉えがちです。

相手の意見や考えを理解していることを示すには、うなずいたりメモを取ったりするなど心掛けるとよいでしょう。また、気付かないうちに不愉快な顔や退屈そうな表情をしていないか注意しましょう。

活発な意見交換には「ファシリテーター」が有効

 

ファシリテーター(facilitator)とは、会議に参加している人の意見を引き出し、会議を進行する人のことです。オンライン会議では意見を言うタイミングが取りにくく、司会者が一方的に話し続けてしまうということも起こり得ます。

 

ファシリテーターが「この件について他の意見はありますか?」などと尋ねることによって、意見が出やすくなり対話の機会が生まれます。


4. 心理的安全性の企業事例

ビジネスの場では、どのような取り組みが実施されているのでしょうか。ここでは3社の事例を紹介します。

4-1. 株式会社ねぎしフードサービス

飲食業を展開している同社では、経営の目的の筆頭に「働く仲間の幸せ」を掲げており、仲間が成長するためにお互いに意見を出し合うことが奨励されています。この経営目的があることで、従業員は立場に関係なく意見を出し合うことできます。

また、接客や清潔さを競うコンテスト、お客さまから感謝されたスタッフを表彰する制度を実施するなど、「企業のため」ではなく「顧客のため」に働いているという実感を持ってもらう工夫もしています。

参考)リクルートマネジメントソリューションズ「組織の成果や学びにつながる心理的安全性のあり方」,『RMS Message』,2017年11月,https://www.recruit-ms.co.jp/research/journal/pdf/j201711/m48_all.pdf(閲覧日:2021年6月24日)

4-2. 三井住友海上火災保険株式会社

保険サービスを展開している同社では、2019年から心理的安全性の確保を強化する策として、「1 on 1ミーティング」で上司と部下による対話の取り組みなどを実施しています。さらに、ゲーム感覚でお互いの働く価値観を知り合えるコミュニケーションカード(下記参照)という独自のツールを活用しています。

◆コミュニケーションカード
コミュニケーションカード
引用元)株式会社 日刊工業新聞社「グーグルも実践、生産性向上のカギ『心理的安全性の確保』とは?」,『ニュースイッチ』2019年09月26日,
https://newswitch.jp/p/19358(閲覧日:2021年6月24日)

この60枚のカードには、「誠実」「一体感」などの価値観が記されていて、4人程度でババ抜きの要領で選び抜いていきます。5枚のカードが手元に残った時点で、カードに書かれている価値観がなぜ大切かを各自が自分なりに説明します。そうすることにより、互いの価値観を理解し、心理的安全性の高い環境へつなげる狙いがあります。

参考)株式会社産経デジタル「グーグル手法で働き方改革 三井住友海上 相互理解深め生産性向上」,『SankeiBiz』,2019年9月27日,https://www.sankeibiz.jp/business/news/190927/bse1909270500003-n1.htm(閲覧日:2021年6月24日)

4-3. ピクサー・アニメーション・スタジオ

数々のアニメ動画をヒットさせている同社では、会議の場で活発な意見交換を実現するために、4つのルールを設けています。

  1. 決定権は監督にある
  2. 上層部ではなく、制作に取り組んでいる者が監督にフィードバックをする
  3. 互いの成功に責任を持つ
  4. 「正直な意見のやりとり」に専念する

こうしたルールを徹底することで、立場に関係なく、「いかに面白くするか」を本気で討論できる環境が整います。「トイ・ストーリー3」は会議で「この最後には納得できない」と再考を促す意見が出たことでまったく違う結末になり、のちにオスカー最優秀作品賞を獲得しました。

参考)東洋経済新報社「グーグルも重視する職場の「心理的安全性」とは」,『東洋経済ONLINE』,2021年1月25日,https://toyokeizai.net/articles/-/405180?page=4(閲覧日:2021年6月24日)

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5. まとめ

本稿では、心理的安全性を高めることについて解説しました。

心理的安全性(psychological safety)とは、「チームメンバーに非難される不安を感じることなく、安心して自身の意見を伝えることができる状態」のことです。心理的安全性が高い環境では、些細なことでも気軽に相談でき、失敗を恐れずにチャレンジしやすい土壌が整います。

心理的安全性を高めるには、リーダーとメンバーの双方の努力が必要です。

リーダーにとってポイントとなるのは以下のような点です。

・リーダー自身が心理的安全性の重要性を理解する
・チームと個人の両方を訓練する
・心理的安全性のイメージをつくり上げる
・コンフリクトを生まない反対意見の伝え方を訓練する

チームメンバーにとってポイントとなるのは以下のような点です。

・仕事を学習の機会と捉える
・皆、間違いをすることを認める
・積極的に質問する

テレワークやオンライン会議で心理的安全性を高めるには、リーダーとメンバー双方がチームメンバー一人一人との時間をつくることが有効です。

例えば、1対1の話し合い場をつくって仕事以外の話をしたり、感謝の意を示し合ったりするとスムーズな意思疎通が生まれ、心理的安全性を高めることができます。

相手の話を真剣に聞いていることを示すために、うなずいたりメモを取ったりするなどを心掛けると、相手を理解していることを態度で示すことができます。

心理的安全性を高めることは、チームの生産性を高める土台となる要素であり、変化の激しいVUCAの時代を乗り切るキーワードの一つともいえます。まずは取り入れやすい方法から実践し、心理的安全性を高める意識をしてみてはいかがでしょうか。

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[1] Amy Edmondson. Psychological Safety and Learning Behavior in Work Teams
Author(s), http://web.mit.edu/curhan/www/docs/Articles/15341_Readings/Group_Performance/Edmondson%20Psychological%20safety.pdf (閲覧日:2021年7月15日)
[2] Google合同会社,「「効果的なチームとは何か」を知る」,『Google re:work』,https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness/steps/introduction/(閲覧日2021年7月21日)
[3] Harvard Business Publishing. 4 Steps to Boost Psychological Safety at Your Workplace by Amy C. Edmondson and Per Hugander, Harvard Business Review, https://hbr.org/2021/06/4-steps-to-boost-psychological-safety-at-your-workplace (閲覧日:2021年7月15日)
[4] Google合同会社「『効果的なチームとは何か』を知る」,『Google re:work』,https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness/steps/introduction/(閲覧日:2021年7月7日)

参考)
Amy Edmondson. Psychological Safety and Learning Behavior in Work Teams
Author(s), http://web.mit.edu/curhan/www/docs/Articles/15341_Readings/Group_Performance/Edmondson%20Psychological%20safety.pdf (閲覧日:2021年7月15日)
Harvard Business Publishing. 4 Steps to Boost Psychological Safety at Your Workplace by Amy C. Edmondson and Per Hugander, Harvard Business Review, https://hbr.org/2021/06/4-steps-to-boost-psychological-safety-at-your-workplace(閲覧日:2021年7月15日)
Amy C Edmondson. Psychological Safety, Trust, and Learning in Organizations: A Group-level Lens, ResearchGate, https://www.researchgate.net/publication/268328210_Psychological_Safety_Trust_and_Learning_in_Organizations_A_Group-level_Lens (閲覧日:2021年7月16日)
産経新聞社「グーグル手法で働き方改革 三井住友海上 相互理解深め生産性向上」,『SankeiBiz』,2019年9月27日,https://www.sankeibiz.jp/business/news/190927/bse1909270500003-n1.htm(閲覧日:2021年6月24日)
Google合同会社「『効果的なチームとは何か』を知る」,『Google re:work』,https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness/steps/introduction/ (閲覧日2021年2月15日)
リクルートマネジメントソリューションズ「組織の成果や学びにつながる心理的安全性のあり方」,『RMS Message』,2017年11月,https://www.recruit-ms.co.jp/research/journal/pdf/j201711/m48_all.pdf(閲覧日:2021年6月24日)
日刊工業新聞「グーグルも実践、生産性向上のカギ『心理的安全性の確保』とは?」,『ニュースイッチ』,2019年09月26日,https://newswitch.jp/p/19358(閲覧日:2021年2月15日)
ダイヤモンド社「バーチャル会議で心理的安全性を高めるツール活用法」, 『Harvard Business Review』,2020年10月26日,https://www.dhbr.net/articles/-/7154  (閲覧日:2021年2月15日)

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