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ファシリテーターとは 会議での役割や必要スキル、Web時のコツなど

ファシリテーターとは、グループや組織で物事を進めていくときに進行を円滑にし、目的を達成できるよう、中立的な立場から働き掛ける役割を担う人です。

会議を効率的に進めるためには、ファシリテーターの配置が有効です。ファシリテーターをおくと、限られた時間内に確実に結論に到達し、その後のアクションにつなげる効果が期待できます。労働時間を減らしつつ、最大の成果を創出することが求められる昨今において、ぜひ習得しておきたいスキルの一つと言えるでしょう。

新型コロナウイルスの影響により、オンライン会議も広く普及しています。オンラインでは、実地の会議に比べて発言のタイミングを見計らうのが難しいと感じる参加者がいます。

また、複数人が同時に発言したり、参加者のマイクから不必要な雑音が入り込んだりすると、会議の進行が滞ってしまいます。このような問題を解決するのにもファシリテーターが役立ちます。

本稿では、このファシリテーターに求められるスキルや会議での役割、注意点をご紹介します。

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ぜひ様々なシーンでお役立てください。


1. ファシリテーターとは

まず、ファシリテーターの基本知識を把握しておきましょう。この章では、「ファシリテーターの意味」と「ファシリテーターと司会者の違い」について解説します。

1-1. ファシリテーターの意味

「ファシリテーター(facilitator)」とは、グループや組織で物事に取り組むとき、中立的な立場から、スムーズな進行のかじを取り、より良い結論に到達するように導く役割を担う人です。

「ファシリテート(facilitate)」という言葉には、「容易にする」「促進する」「円滑に進める」という意味があり、それらのスキルや振る舞いを「ファシリテーション(facilitation)」といいます。

ビジネス上の物事には、目的や目標とするゴールがあります。複数の人が一つ物事に取り組むとき、それぞれが異なる見解を持っている場合もあるでしょう。会議やミーティングはその異なる見解や考えを出し合い、最適な結論を出すためのものです。

しかし、各々の意見が出なかったり、対立したままになったりして結論に至らず時間切れになることも少なくありません。そこで、中立的な立場から進行をかじ取りしていくファシリテーターが必要となるのです。

1-2. ファシリテーターと司会者の違い

「司会者」の主な役目は、会議を滞りなく進行することです。決められたアジェンダに沿って時間を配分し、会議を進行させます。しかし、参加者に発言を促したり、議論の内容をまとめたりして最終的な合意に導くことは司会者の役目とはいえません。

一方、ファシリテーターには、会議の進行だけでなく、参加者から意見を引き出し、全体の意見をまとめ、最終合意まで導く役割があります。

会議の内容や規模に応じて、司会者とファシリテーターを別々に選任することも可能です。


2. ファシリテーターが有効な場面

ビジネスシーンでは、いろいろな場面でファシリテーターが必要とされます。この章では、以下の場面においてファシリテーターがどのように役立つのかを解説します。

・新しいアイデアを生み出したいとき
・会議の時間を有効に使いたいとき
・合意形成が必要なとき
・オンライン会議を行うとき

それぞれを詳しく解説していきます。

・新しいアイデアを生み出したいとき
特定の人が発言を独占してしまう会議では、新しいアイデアは生まれにくくなります。また、発言する人が少なく、必要以上に沈黙が続く会議も有効とはいえません。

ファシリテーターを設置することで、参加者全員に発言の機会が与えられ、固定概念や先入観にとらわれない発想が生まれやすくなります。

参加者から新しい意見が出たとき、ファシリテーターは「もう少し具体的に説明してもらえますか」「何かイメージしやすい事例はありますか」などと話題を展開させるとよいでしょう。そうすることで、参加者の思考が刺激され、新しいアイデアが生まれやすくなります。

・会議の時間を有効に使いたいとき
個々が自由に発言できるのは良いことです。しかし、話が脱線してしまったり、何もまとまらないまま時間が無くなってしまったりする事態は避けなければなりません。

ファシリテーターは会議の流れを客観的に判断して、脱線した場合は本題に戻るように促します。

また、検討すべき議題について優先順位を付け、時間内で決定すべきことを明確にするようにします。優先順位の低い議題については、いったん保留にして、緊急度の高い議題に時間をかけることもあります。

・合意形成が必要なとき
会議において、参加者の意見をまとめて合意形成に導くのは非常に重要です。しかし、異なる価値観を持つ参加者が集う場では、考え方の違いによって意見が激しくぶつかり合う事態も生じかねません。

議論がエスカレートして対立が激しくなりかけたとき、ファシリテーターが中立の立場で意見をまとめます。例えば、「○○さんが言いたいのは、△△△ということでしょうか?」「○○さんと同じ意見の方、反対意見の方はいますか?」などと問いかけます。

そうすることで、感情と思考を切り離した視点を維持でき、異なる意見がある場でも、参加者全員が納得した結論を導き出すことが可能になります。

・オンライン会議を行うとき
新型コロナウイルスの影響により、オンライン会議が増えました。オンライン会議には、場所を選ばず会議に参加できるメリットがあります。

しかし、「参加者の表情や会議の雰囲気がつかみにくい」「オフラインと違ってどのタイミングで意見を言ったら良いのか分からない」などのデメリットもあります。

ファシリテーターはオンライン会議でのルールを決めたり、参加者が発言しやすい雰囲気作りをしたりします。

オンライン会議でのファシリテーターの具体的な役割については、3章で解説します。


3. ファシリテーターの役割

ファシリテーターにはさまざまな役目があります。今回は、ファシリテーターの基本的な役割的とオンライン会議での役割に分けて解説します。

3-1. ファシリテーターの基本的な役割は場作りと情報の整理

ファシリテーターの基本の役割には、以下のものがあります。

・適切な場を作る
・意見を引き出す
・意見を絞り込み、整理する
・結論をまとめる

それぞれを詳しく解説していきます。

・適切な場を作る
会議には人数や議題に合う空間(部屋)の用意が必要ですが、雰囲気作りも重要です。その際に注意することは以下の点です。

(1)会議前に議題を共有する
会議の席上で意見が出しやすいように、事前に話し合う項目を周知しておく

 

(2)各議題の時間配分を設定する
どの議題にどの程度の時間を割くのかを決めておく

 

(3)ルールを確認し順守させる
特定の人の独占的な行為や、意見に対する不当な非難が起きないようルールを確認する
ルールに反する行為に気付き、抑制または意見者を保護する

 

(4)中立の立場を維持する
進行中は常に中立の立場を取り、できるだけ多くの意見を吸い上げる

・意見を引き出す
できるだけ多くの意見を引き出すため、以下の点に注意を払います。

(1)全体への配慮と理解へのサポート
発言者が偏らないよう、意見しにくい人、していない人にも発言を喚起する
それぞれの意見を全員が理解できるようにし、具体例を挙げたり、内容をまとめたりして伝わりやすくする

 

(2)発言者のサポート
否定をしない傾聴や相槌などで、話しやすい雰囲気を作る
話の最中は急かさず、根気良く聞き、話の論点が全員に伝わるよう補助する

 

(3)多様な意見の尊重
既存の意見とは異なる意見を歓迎する

・意見を絞り込み、整理する
時間に対する意識を常に持ち、適切なタイミングで意見を整理します。ファシリテーター自身が答えを出すのではなく、参加者主導を徹底することが重要です。この段階で、合意形成のための意思決定をサポートします。

(1)対話の促進
参加者同士の対話を促す

 

(2)意見の整理
出された意見をまとめ、構造的に整理していく

 

(3)合意形成のサポート
全員の解釈が一致していることを適時確認しながら、議論を進める

・結論をまとめる
参加者主導で絞られた内容を、最終結論に導いていきます。

(1)振り返り
話し合いの状況を簡潔に振り返る

 

(2)結論のまとめと理解の確認
当初の目的や目標に照らして、結論をまとめる。
全員が完全に理解・納得していることを確認する

 

(3)その後のアクションを認識させる
結論に対して、参加者ごとにその後のアクションを明確に認識させる

このようにファシリテーターには、(1)適切な場を設定し(2)参加者の積極的な発言をサポート、 (3)意見を集約し(4)結論をまとめて次の行動を認識させるという基本的な役割があります。

3-2. オンライン会議におけるファシリテーターはツールを使いこなす

次に、オンライン会議でのファシリテーターの役割には以下のものがあります。

・オンライン会議中のルールを設定する
・スクリーン内の全員に気を配る
・ホワイトボードやチャット機能など使って話をまとめる

詳しく見ていきましょう。

・オンライン会議中のルールを設定する
オンライン会議の参加者の中にはパソコンの使い方に慣れていない人もいるでしょう。そのため、会議がスムーズに進められるよう、事前のルール設定が重要です。

オンライン会議では、インターネット環境による接続エラーや音声が聞こえないなどの問題が生じることがあります。何らかの問題が発生しても時間通りに始めることができるように、参加者には遅くても5分前には会議ルームに入ってもらうようにするとよいでしょう。

また、「発言しないときはマイクをミュートにする」「発言するときは手を挙げる」「他の人の発言を途中で遮らない」などのルール設定も有効です。

・スクリーン内の全員に気を配る
ファシリテーターはオンライン会議中、参加者全員が会議に参加できているかに注意を払います。

例えば、カメラがずっとオフになっている参加者がいた場合、チャット機能で問題が発生していないかを確認するとよいでしょう。

また、発言をしたそうにしている参加者がいれば、タイミングを見計らって意見を尋ねることで会議への参加を促します。

・ホワイトボードやチャット機能など使って話をまとめる
Web会議ツールには、ホワイトボードやチャット、画面共有機能が付いているものがあります。これらの機能を使うと、参加者は視覚で情報を確認でき、聞き間違いや勘違いによる情報の齟齬を最小限に抑えることができます。

また、チャット機能を使えば、参加者にメッセージを送ったり、参照してほしい資料やウェブサイトのURLを送ったりすることができます。時間の関係で取り上げることができなかった質問をチャットに残しておいて、会議後に回答してもらう方法もあります。


4. ファシリテーターに求められるスキル

ファシリテーターには、どのようなスキルが必要なのでしょうか。この章では以下のスキルを解説します。

・タイムマネジメントスキル
・話すことよりも聴くスキル
・論点を見失わない論理的思考力

・タイムマネジメントスキル
ファシリテーターには、「時間を管理する意識」が必要です。限られた時間の中で、議論すべき点を抽出して、結論が出るように導かなければなりません。

ファシリテーターは会議全体の時間と議題ごとの時間の設定を行います。その際、絶対に今日決めなければならない議題を「Must」、後日の決定でも問題がない議題を「Want」として設定します。

Mustの議題に時間がかかっているのであれば、Wantの議題は時間を短縮する、または議題自体を省略するなどの判断が必要な場合もあります。

・話すことよりも聴くスキル
ファシリテーターには、自らが主体となって積極的に持論を展開するスキルよりも、参加者の意見を聴くスキルが求められます。発言者が何を言わんとしているのか、他の参加者はどう思っているのかを的確に判断できなければ、合意形成に導くことは難しいでしょう。

また、参加者の中には、発言している途中で論点がずれてしまう人もいます。その場合、適当なタイミングで自らも発言に加わり、巧みに軌道修正をするのもファシリテーターに必要なスキルです。

・論点を見失わない論理的思考力
ファシリテーターが論点や達成すべき目標を見失うと、時間だけが無駄に過ぎてしまい、合意点が何も決まらないまま会議が終わってしまう事態になりかねません。

ファシリテーターには、「今、なぜこの点を議論しているのか」「目指すべき合意点はどこか」など、論理的な思考を維持しながら会議を進める能力が必要です。

自分の頭の中を整理するため、メモを取りながら会議の内容をまとめていくファシリテーターもいます。

まとめると、ファシリテーターには(1)会議の時間を管理し(2)参加者の意見に耳を傾け(3)論理的に会議の内容を把握するスキルが必要です。


5. ファシリテーターが注意点すべきこと

ここで、ファシリテーター自身の注意点を確認していきましょう。

・自分の主観や意見を介入させない
・決定しない

・自分の主観や意見を介入させない
自らも組織の一員であれば、当事者意識を持つことは大切です。しかし、ファシリテーターがそのスタンスを取ると、その会議はファシリテーターがいないのと同じことになってしまいます。

その結果、会議の進行上で起こり得る問題点を、自ら作り出してしまう可能性も出てきます。自分の主観や意見を入れずに、より良い進行に集中することが大切です。

・決定しない
ファシリテーターは、自らの役回りを取り違えないように注意しましょう。議題に挙がる問題の解決をすることはファシリテーターの役割ではありません。

責任感から、自分の意思や能力で最終意見をまとめようとするのも間違いです。参加者の意見をまとめ、意思決定をサポートするのがファシリテーターです。


6. ファシリテーターには場の協力が不可欠

会議でファシリテーターを置くとき、主催者や参加者たちが進行の全てをファシリテーターに委ねてしまってはうまくいきません。

ファシリテーションは、その場にいる人たちの協力の基に成り立つものです。協力がなければ、どんなにベテランのファシリテーターであっても、最適な結論に導くことが難しくなってしまいます。

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ミーティングとは、複数の人が集まって議論をし、何かを決めることです。一方で、ヒアリングとは、特に相手の意見を聴取することを目的に開かれるミーティングのことです。こちらの記事にある通り、ミーティングは業務時間の中でも大きな割合を占めるため、参加者全員を巻き込んで質の良い意見を引き出す必要があります。本教材では、ミーティングおよびヒアリングに必要なスキル、実施上の留意点など、実践に際しての基本的な知識を身に付けます。

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7. まとめ

本稿では、ファシリテーターの意味や役割、必要なスキルについて解説しました。

「ファシリテーター(facilitator)」とは、グループや組織で物事に取り組むとき、中立的な立場から、スムーズな進行のかじを取り、より良い結論へと到達するように導く役割を担う人です。

ファシリテーターが有効な場面には、以下のものがあります。

・新しいアイデアを生み出したいとき
・会議の時間を有効に使いたいとき
・合意形成が必要なとき
・オンライン会議を行うとき

ファシリテーターを設置することで、参加者全員に発言の機会が与えられ、固定概念や先入観にとらわれない発想が生まれやすくなります。

ファシリテーターは会議の流れを客観的に判断して、話が脱線した場合は本題に戻るように促します。

また、検討すべき議題について優先順位を付け、時間内で決定すべきことを明確にするようにします。優先順位の低い議題については、いったん保留にして、緊急度の高い議題に時間をかけることもあります。

ファシリテーターを置くことで、感情と思考を切り離した視点を維持でき、異なる意見がある場でも、最終的には参加者全員が納得した結論を導き出すことが可能です。

ファシリテーターの基本的な役割には、以下のものがあります。

・適切な場を作る
・意見を引き出す
・意見を絞り込み、整理する
・結論をまとめる

オンライン会議でのファシリテーターの役割には以下のものがあります。

・オンライン会議中のルールを設定する
・スクリーン内の全員に気を配る
・ホワイトボードやチャット機能など使って話をまとめる

オンライン会議を行うときは、5分前には会議ルームに入ってもらうように勧めたり、「発言しないときはマイクをミュートにする」「発言するときは手を挙げる」「他の人の発言を途中で遮らない」などのルール設定をしたりすることが有効です。

また、オンライン会議中、参加者全員が会議に参加できているかにも注意を払います。

さらに、ファシリテーターがホワイトボードやチャット、画面共有機能などで情報を整理すると、参加者は視覚で情報を確認することができます。

ファシリテーターには、以下のスキルが必要です。

・タイムマネジメントスキル
・話すことよりも聴くスキル
・論点を見失わない論理的思考力

ファシリテーターには、「時間を管理する意識」が必要です。限られた時間の中で、議論すべき点を抽出して、結論が出るように導かなければなりません。

また、参加者の意見を聴くスキルも求められます。発言者が何を言わんとしているのか、他の参加者はどう思っているのかを的確に判断する必要があります。

さらにファシリテーターには、「今、なぜこの点を議論しているのか」「目指すべき合意点はどこか」など、論理的な思考を維持しながら会議を進める能力も必要です。

ファシリテーターは以下のことに注意する必要があります。

・自分の主観や意見を介入させない
・決定しない

ファシリテーションを成功させるためには、ファシリテーターだけでなく、参加者もファシリテーションについて理解している必要があります。

これにより、積極的な協力体制が整い、会議やプロジェクトなどの目的を達成することができるのです。

ダイバーシティが推進されている現在、異なる考えをまとめたり、意見の対立を解消したりすることで、次の行動につなげていくスキルを持ったファシリテーターの存在は重要です。

ファシリテーターの育成に積極的に取り組んでみてはいかがでしょうか。

参考)
DIAMOND online「ファシリテーターに求められる「4つのスキル」とは?」,https://diamond.jp/articles/-/161326(閲覧日:2021年12月20日)
奈良県「ファシリテーターについて」,http://www.pref.nara.jp/secure/70776/10.pdf(閲覧日:2021年12月20日)
ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ「ファシリテーションの概要」,https://www.ctp.co.jp/style/facilitation/about_facilitation/ (閲覧日:2021年12月20日)
株式会社HRビジョン「ファシリテーター」,『日本の人事部』,https://jinjibu.jp/keyword/detl/32/(閲覧日:2021年12月20日)

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