政府は「世界経済の潮流 2024年 I」を2024年7月30日に公開しました。
この資料では、2024年前半の世界経済の動向、特にAI技術が労働市場に及ぼす影響について述べられています。ここでは、AI活用に向けた人事部門の役割について詳しく解説します。
AI導入時代の人材育成：人事部門の役割
AIの進化は、企業の人事部門に、これまで以上に戦略的な人材育成を迫っています。
AIは一部の仕事を代替する一方で、人間の能力を補完し、新たな仕事も創出します。この変化に対応できる人材を育成することが、企業の成長に不可欠です。
AI導入で求められる人材像とは？
AI導入により、労働者には「AIリテラシー」と「自律学習能力」が求められます。
AIリテラシーとは、AIを理解し、ツールとして活用し、その結果を批判的に考察できる能力です。AIを盲目的に信用するのではなく、その限界を理解し、倫理的な問題点も認識する能力が重要となります。
また、AIは日々進化しており、常に最新の知識やスキルを習得する「自律学習能力」も必要不可欠です。
企業の人材育成の要点
企業は、従業員のAIリテラシー向上に向けたリスキリングに積極的に取り組む必要があります。
具体的には、AIの基本知識や活用方法を習得できる研修プログラムの提供や、AI関連の資格取得支援などが考えられます。
特に、AIを管理し、チーム全体を効率的に導く立場にある管理職には、更に高度なAI管理能力が求められます。
従業員一人一人のスキルレベルや職務内容に合わせた、きめ細やかな研修プログラムを提供することが重要です。
また、従来型の「正解を教える」教育から、「自ら課題を発見し、解決する」能力を育む教育への転換も必要です。
AI時代には、既存の知識やスキルだけでなく、変化への対応力や問題解決能力がより一層重要となるからです。
つまり、AIを導入し労働生産性を向上させるには、AIリテラシーを高めるだけでなく、AIを活用する前提で、根本的な課題を自ら発見し解決策を考える能力を鍛える必要があると言えるでしょう。
AI時代の必須スキル！⇒ ライトワークスのeラーニング「問題発見・問題解決力」養成コースを詳しく見る
調査結果の詳細は、以下をご覧ください。
世界経済の潮流 2024年 I
https://www5.cao.go.jp/j-j/sekai_chouryuu/sh24-01/sh24.html