経済産業省は「グローバル競争力強化に向けたCX研究会 報告書」を2024年6月3日に公開しました。
報告書では、日本企業の収益性向上のためにコーポレート・トランスフォーメーション(CX)の必要性が述べられています。
特に、ファイナンス、HR、DXという企業経営のコア機能について、従来型の日本企業は構造的な問題点を抱えています。
このうち、人材確保・育成といったHR機能における2つの課題を見ていきましょう。
グローバル全体の人材マネジメント
まず、海外現地法人の人材マネジメントが課題として挙げられます。
従来の日本人を中心とした人事システムは、グローバル規模で多様な人材を適切に評価・育成するには限界があります。
今後、海外現法の経営を担う外国人社長や、グローバルに活躍できる人材の育成が急務となるでしょう。
グループ全体の戦略人事
次に、本社人事と事業部人事の分断、グループ内での人事制度のばらつきといった課題も解決していく必要があります。
日本企業は、事業部単位で人材を囲い込む傾向があり、グループ全体における人材の最適な配置や活用が進んでいないケースが多く見られます。
今後は、グローバルに統一された人事制度や評価基準を導入し、グループ全体で人材を育成・活用する仕組みの構築が求められるでしょう。
これらの課題を克服し、グローバル競争力を強化するために、HR機能は従来型の日本的な人事制度や慣行から脱却しなくてはなりません。人材の可視化を進め、戦略的な人材配置や育成を可能にする必要があるでしょう。
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調査結果の詳細は、以下をご覧ください。
経済産業省「グローバル競争力強化に向けたCX研究会」の報告書を公表します
https://www.meti.go.jp/press/2024/06/20240603008/20240603008.html