「テレワークで減ってしまったコミュニケーションを盛り上げたい。良い方法はないだろうか」
コロナ禍では、新型コロナウイルスの感染防止対策としてテレワークが広まりました。2023年3月現在、感染状況は落ち着きを見せ、企業が従業員に出社を求める動きもあるようです。
今後の従業員の働き方について、「日本の人事部 人事白書 2022」に掲載されたレポート[1]では、79.0%の企業が「テレワークと出社のハイブリッド」にすると回答しています。そして、同レポートではこれからの職場で重要なことのトップに「従業員同士のコミュニケーション」(72.6%)が挙がりました。
コミュニケーションの活性化は、エンゲージメントや定着率の向上につながります。そのため、自宅同士、自宅とオフィスなど、離れた環境で働く従業員同士のコミュニケーションをどのように盛り上げるかは、今後も重要な課題であると言えるでしょう。
そこで活用したいのが、オンライン・オフライン問わずコミュニケーション活性化に役立つ「レコグニション」です。
レコグニション制度を導入することで、従業員のストレスが軽減し、退職者ゼロを実現させた企業もあります[2]。
本稿では、レコグニションの概要や注目されている背景、導入によって得られるメリットを紹介します。さらに、導入するステップとコツ、そして注意点を活用事例とともに解説するので、自社ではどのように導入できるか、ぜひイメージしてみてください。
「レコグニション」以外にも、「ARCSモデル」や「エンプロイアビリティ」など、近年話題の人事系キーワードについて詳しく知りたい場合は、163の用語を解説している「人事用語事典」をご利用ください。
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目次
1. レコグニションとは
まずは、レコグニションの概要と日本で注目されている背景を解説します。
1-1. レコグニションの概要
レコグニションとは、英語のrecognition(認識、認定、承認、感謝)からきている言葉です。ビジネスでは「認めているということを意思表示する」、つまり従業員の功績や活躍を認め合い、互いに称賛する制度を指します。
レコグニションには、企業側が従業員を称賛するものと、従業員同士が称賛し合うものがあります。
また、賞与のような金銭的に行う評価だけでなく、例えば永年勤続表彰や業績表彰といった表彰制度や、サンクスカードのような文化も含みます。具体的な制度や活用できるツールは、5章で紹介します。
多くの場合、レコグニションは人材マネジメント用語として使われますが、一部の業種では「製品安全規格」という意味で使われることもあります。
1-2. レコグニションとソーシャルレコグニション、リワードとの違い
レコグニションと似た次の二つの関連用語との違いを知り、より理解を深めましょう。
・リワードとの違い
ソーシャルレコグニションとの違い
レコグニションに「社会的な」という意味が加わった「ソーシャルレコグニション」という言葉があります。
レコグニションは、企業が従業員に対して、あるいは従業員同士で行う表彰制度全体を指します。そして、ソーシャルレコグニションはレコグニションの一つであり、社内SNSやチャットツールなどを活用してメンバー同士が個々人で行う称賛制度を指します。
どちらも従業員を称賛する制度ですが、ソーシャルレコグニションのほうが狭い範囲で行われます。
リワードとの違い
レコグニションは金銭による表彰以外の方法も含む制度であるのに対し、リワードは英語のreward(褒美)という言葉のとおり、賞与や昇給など必ず金銭で評価が行われる制度を指します。
従業員を称賛する手段として、レコグニションとソーシャルレコグニション、リワードそれぞれをバランス良く取り入れると良いでしょう。
1-3. レコグニションが注目されている背景
レコグニションが注目されている背景として、主に以下の三つがあります。
・テレワークの浸透
・日本のエンゲージメントの低さ
優秀な人材の確保が難しくなっている
現在の日本では、少子高齢化により労働人口が減少しており、多くの企業が人手不足に直面しています。また、働き方の多様化や終身雇用制度の崩壊により、人材の流動性が高くなっています。
優秀な従業員に長く定着してもらうための人事施策の一つとして、レコグニションに関心が集まっているのです。
テレワークの浸透
新型コロナウイルスの感染拡大でテレワークが浸透した結果、企業は、従業員同士のコミュニケーション機会の減少、信頼関係の希薄化や、仕事ぶりが見えにくいという問題を抱えるようになりました。
そういった状況を改善する手立てとして、従業員の働きぶりを可視化し、称賛し合うレコグニションが求められています。
日本のエンゲージメントの低さ
日本では、職場での信頼関係を構築できずに従業員が離職するケースが多いことや、従業員エンゲージメントが低いことが問題視されています。
実際に、日本企業の従業員のエンゲージメントが低く、職場の信頼関係に問題があることを示すデータもあります。
ニッセイ基礎研究所のレポート「日本の従業員エンゲージメントの低さを考える」によると、米調査会社GALLUPが2022年に行った各国の従業員エンゲージメントについての調査において、日本のエンゲージメントは調査対象129カ国中128位でした[3]。
そして、人材採用サービスを展開するエン・ジャパンが2022年10月に行った「本当の退職理由」の実態についての調査[4]によると、退職経験者の43%が、退職する本当の理由を企業側に伝えていないことが分かりました。本当の退職理由のトップ2は「職場の人間関係が悪い」、「給与が低い」でした。
そして、“本当の退職理由“を伝えなかった理由の第2位には「話しても理解してもらえないと思ったから」とあり、職場での信頼関係に問題があるケースが多いことも分かります。
従業員エンゲージメントは、企業と従業員の信頼関係と積極的な結びつきの度合いを指すものであり、エンゲージメントの低さは離職につながるケースもあります。
このように、労働市場の変化や社会情勢の影響、そして日本のエンゲージメントの低さを踏まえ、企業は、従業員と信頼関係を築く手段としてレコグニションを導入すると良いでしょう。
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2. レコグニションを導入するメリット
レコグニションを導入すると、従業員や職場に五つのメリットがあります。
・数字で成果を可視化しにくい職種も評価できる
・職場の雰囲気がポジティブになる
・心理的安全性が高まる
・生産性が向上する
エンゲージメントが高まり、パフォーマンスや定着率が向上する
レコグニションを導入すると、称賛を受けた従業員は「自分の働きが認められている」と実感できます。さらに、企業に貢献しようという愛社精神や帰属意識を持つことでエンゲージメントを高めることにつながります。
エンゲージメントの高さはパフォーマンスに大きく影響します。米国の調査会社GALLUPの調査では、エンゲージメントが高い職場では欠勤が41%低く、品質欠陥は40%少なく、利益は21%高いという結果が出ています[5]。
さらに、モチベーションエンジニアリング研究所の調査[6]によると、エンゲージメントの向上は、離職率の低下に寄与することが分かっています。業務を遂行する「メンバー層」だけでなく、彼らをマネジメントする「ミドル層」の離職率にも大きな影響があったということです。
レコグニションを導入して従業員のエンゲージメントを高めると、このような大きなメリットがあります。
数字で成果を可視化しにくい職種も評価できる
営業職などは、従業員の働きが売上となって表れるため、成果を数値化しやすく評価しやすいと言えます。それに比べて、事務や経理といったバックオフィスに携わる職種や、後輩の指導、業務フローの改善といった業務は評価が難しいという課題があります。
レコグニションは、そういった可視化しにくい業務も称賛の対象にするため、職種や業務を問わず評価できるというメリットがあります。
職場の雰囲気がポジティブになる
従業員が互いに成果や功績を称え合う習慣をつけることで、コミュニケーションが増え、職場の雰囲気が明るくなります。
また、部署を越えた横のつながりを生むきっかけにもなり、従業員が働きやすい環境作りに役立ちます。
心理的安全性が高まる
レコグニションを導入して従業員同士のコミュニケーションが増えると、「自分は職場で受け入れられている」と感じることができます。
その結果、安心して自分の意見を伝えることができる状態、つまり心理的安全性が高い状態になります。
生産性が向上する
職場で心理的安全性が高まることにより、従業員が積極的にアイデア出しや提案を行いやすい雰囲気が生まれます。
その結果、イノベーションを創出する機会の増加や生産性向上につながります。
このように、レコグニションを導入することで従業員のエンゲージメントや心理的安全性が高まり、結果的に定着率や生産性の向上が期待できます。
3. レコグニションを導入するステップ
レコグニションは、次の三つのステップで導入します。
ステップ2:運用ルールを定める
ステップ3:実施後の効果を検証する
ステップ1:導入の目的と対象範囲を明確にする
まずは、レコグニションを導入する目的を明確にします。例えば、従業員同士のコミュニケーションの活性化や、エンゲージメントの向上などが考えられます。
ただし、レコグニションの障害となる課題がある場合は、その解決を優先しましょう。
例えば、社内でパワハラがある場合、レコグニションを導入しても形骸化してしまう恐れがあるため、レコグニションの障害となるパワハラの解決を優先します。
また、対象範囲も決めておきましょう。アルバイトや契約社員などの非正規社員もレコグニションの対象に含めることで、全従業員が組織の一員として認められているという安心感を得ることができます。
ステップ2:運用ルールを定める
次に、レコグニションを浸透させるための運用ルール、つまり、レコグニションを与える人物・組織・基準・場所・タイミングを具体的に決めていきます。
例えば、社内SNSを活用する、月に1度、従業員がサンクスカードを渡し合う、四半期ごとの社内表彰制度を設けるといったことが考えられます。
これらが決まったら、社内周知のために社内規定として文書化すると、より実行に移しやすいでしょう。
ステップ3:実施後の効果を検証する
実際にレコグニションを導入した後は、現場でどのような効果を感じられたのか従業員からフィードバックをもらい、必要に応じて制度の見直しを行います。
その場合、匿名でアンケートを実施することで、より現場の正直な意見を収集できるでしょう。
このように、レコグニションを導入する目的を明確にして制度を作り、実施後に従業員からフィードバックを得て改善を重ねることで、よりレコグニションの効果を得ることができます。
4. レコグニションを導入する際の注意点と成功させる三つのコツ
レコグニションの導入を成功させるには、次の三つのポイントを踏まえておきましょう。
・成果に対して迅速に評価をする
・公平性や納得感のある評価をする
具体的な成果と結び付けて評価する
評価や称賛を行うときには、「ありがとうございました。」などと当たり障りのない言葉をかけるのではなく、少し工夫をしてみましょう。
例えば「会議のときにさり気なくプレゼンをサポートしてくれて助かりました!○○さんのおかげで無事成功させることができました。」などと、具体的な内容と効果を伝えるようにします。
そうすることで、相手は「自分の何気ない動きが役に立ったんだ」と気付くことができ、今後の業務へのモチベーションにつながります。
成果に対して迅速に評価をする
従業員が成果を出したときや、してもらったことに感謝を示したいと思ったときには、迅速にレコグニションを示すことが重要です。
なぜなら、忘れた頃に称賛を受けても内容に実感が伴わなかったり、すぐに評価を得られなければ放っておかれたと感じてしまったりすることがあるからです。
評価は定期的に行うものと、必要に応じて随時行うものを並行して行うと、適切に対応できるでしょう。
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公平性や納得感のある評価をする
レコグニションを行う場合は、称賛の対象にならなかった従業員への配慮も必要です。
従業員が不公平感なく互いに称賛し合う仕組みを作るためには、評価の基準を明確にし、場合によっては評価対象を個人ではなくチームにするのも効果的でしょう。
業務は、個人で成し遂げられるものばかりではありません。チーム全員の協力あってこそ得られる成果もあるためです。
このように、レコグニションを職場に浸透させて効果を得るためには、具体的かつ迅速に納得感のある評価を行うことが重要と言えます。
5. レコグニションの導入に役立つ制度とツール
ここからは、レコグニションの具体的な制度や導入に役立つツールを紹介します。
5-1. ピアボーナスとサンクスポイント
レコグニションには、企業が従業員に対して行う表彰制度や、金銭報酬ではないサンクスカードなどがあります。
このほか、ソーシャルレコグニションの要素の強い、ピアボーナスやサンクスポイントといった制度を合わせて活用することで、より高い効果が期待できます。
ピアボーナスとサンクスポイントは、従業員同士で報酬を贈り合う制度です。大抵の場合、感謝や称賛を示すメッセージ(サンクスカード)と一緒に贈られます。
ピアボーナスとは、「仲間」を意味する英語peerと、「報酬」の意味をもつbonusを合わせた言葉です。サンクスポイントとは、その名の通り「感謝の形」を表すポイントのことです。
どちらの制度も、仕事の業績や成果ではなく、上司が気付かない日々のサポートや気配りなどに対して、感謝や称賛の気持ちを少額の報酬として贈り合います。報酬の形は、金銭、ポイント、社内通貨などさまざまです。
貯まった金銭やポイントは、給与に反映されたり、獲得数に応じて企業側から景品がプレゼントされたりするほか、家具・家電などとの交換やレジャー施設の利用に使用できる場合もあります。
従業員同士が感謝や報酬を送り合い、共有するシステムを導入することで、企業全体で称賛し合う雰囲気を作ることができるでしょう。
5-2. レコグニションの導入をスムーズにするツール
レコグニションをスムーズに浸透させるには、ツールの導入が役立ちます。目的に合わせたツールをそれぞれ紹介します。
・GRATICA:サンクスカードの導入に
・Achievers:1対1で行う称賛システムとして
Unipos:ピアボーナス制度で社内に称賛文化を定着させたいときに
従業員同士がピアボーナスを贈り合う習慣を付けたいときに、活用できるツールです。
チャットツールで多く活用されるChatworkやSlackなどと連携させながら、簡単に称賛の言葉を投稿することができ、リアルタイムに社内で共有されます。
また、例えば「#リーダーシップ」のように、社内で重視したい行動指針をハッシュタグとして紐づけることができるため、企業理念の浸透に役立ちます。さらに、称賛された従業員は、ポイントを給与やボーナスに還元できるため、承認を伴ったボーナスを得られるツールとして、多くの企業に導入されています。
GRATICA:サンクスカードの導入に
GRATICAは、15年以上サンクスカードを運用する実績をもつOKWAVEが提供するサービスであり、サンクスカードを贈り合うことができるコミュニケーションツールです。
サンクスカードは1000種類以上のデザインから選べるため、プレゼントを贈るような楽しみが得られるでしょう。
チップを贈る機能もあり、受け取ったチップはスポンサー企業の優待商品と交換したり、慈善団体へ寄付したりすることができます。
社内で感謝を受けているメンバーや内容を第三者も見ることができるため、新しい評価軸として参考にできる点もおすすめです。14日間の無料トライアルがある(2023年3月6日現在)ため、気軽に試すことができます。
https:// gratica.jp/
Achievers:1対1で行う称賛システムとして
社内でレコグニションを共有すると、従業員の活躍を企業全体で称賛する雰囲気が生まれます。とはいえ、全ての称賛や感謝の気持ちを社内で共有しなければならないというのは、少しちゅうちょしてしまうこともあるかもしれません。
そんなときには、「Achievers」を活用し、1対1で感謝の気持ちを伝えてみるのもよいでしょう。
https://www.achievers.com/exp002/
このように、社内で使用しているチャットツールや社内SNSを活用しながら、カード選びや貯まったポイントを還元できる仕組みを楽しみながらレコグニションを導入すると良いでしょう。
6. レコグニションの活用事例
最後に、レコグニションを実際に活用している企業3社の事例を紹介します。
6-1. GMOインターネットグループ
同社のグループ会社であるGMOメディア株式会社やGMOアドパートナーズなどでは、社内のメンバー同士が日頃の貢献に対しボーナスを送り合うピアボーナス制度「Unipos」や「ADPo(アドポ)」を活用しています。
この制度により、「メンバーの業務内容が把握できた」「口下手な人でも、気軽に気持ちを伝えられる」「孤独になりがちな役員もうれしい気持ちになる」といった声が寄せられ、社内の雰囲気が良くなっていることを実感したり、互いの業務内容を理解できたりと多くのメリットを享受しています。
6-2. マクドナルド
同社には、素晴らしい業績を残した世界中の上位1%の店長に授与される「グローバル・レイ・クロック・アワード」や、上位1%のスタッフに授与される「プレジデントアワード」のようなトップパフォーマーを称えるさまざまなアワードがあります。
同社のレコグニションはそれだけではなく、日常的に相手に感謝の気持ちを伝える文化があり、相手がしてくれたちょっとした配慮に対して従業員同士が「サンキュー!」と伝える習慣が根付いています。レコグニションが自然な形で浸透している事例と言えるでしょう。
6-3. オリエンタルランド
東京ディズニーリゾートを運営する同社にも「Guest Experience Award」や「Special Award」などキャストの貢献・功績を認めるさまざまなアワードがあるほか、「スピリット・オブ・東京ディズニーリゾート」では、仲間の素晴らしい行動に対して専用のメッセージカードとスピリット・アワードピンを贈る制度があります。
また、「サンクスデー」では、パーク閉園後にアルバイトを含む準社員や出演者に感謝を伝えるイベントを開催しています。
同イベントでは、役員や社員がキャストとなり、準社員や出演者をゲストとして迎えてもてなすことで、従業員に感謝を示す機会を設けています。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で2年間実施が叶いませんでしたが、3年ぶりに2023年1月12日に実施されたことも話題になりました。
7. まとめ
レコグニションとは、従業員の功績や活躍を認め合い、互いに称賛する制度を指します。
賞与などの金銭的な報酬で評価するだけではなく、表彰制度や、サンクスカードのような金銭報酬でないものによる称賛も含まれます。
関連する言葉に次の二つがあります。
・ソーシャルレコグニション
・リワード
ソーシャルレコグニションはレコグニションの一つで、従業員同士が行う称賛制度であり、リワードは賞与や昇給など必ず金銭で評価を行う制度を指しています。
レコグニションが注目される背景として、次のようなことがあります。
・優秀な人材の確保が難しくなっている
・テレワークの浸透
・日本のエンゲージメントの低さ
レコグニションを導入すると、次のメリットがあります。
・エンゲージメントが高まり、パフォーマンスや定着率が向上する
・数字で成果を可視化しにくい職種も評価できる
・職場の雰囲気がポジティブになる
・心理的安全性が高まる
・生産性が向上する
レコグニションは、次のステップで導入します。
・ステップ1:導入の目標を明確にする
・ステップ2:運用ルールを定める
・ステップ3:実施後の効果をフィードバックする
また、次のポイントを意識すると効果的です。
・具体的な成果と結び付けて評価する
・成果に対して迅速に評価をする
・公平性や納得感のある評価をする
レコグニションには、表彰制度やサンクスカードのほか、ピアボーナスやサンクスポイントといった、ソーシャルレコグニションの要素の強い制度があり、合わせて活用するとより高い効果が期待できます。
レコグニションを導入する際には、次のようなツールを活用するとスムーズです。
・Unipos:ピアボーナス制度で社内に称賛文化を定着させたいときに
・GRATICA:サンクスカードの導入に
・Achievers:1対1で行う称賛システムとして
最後に、レコグニションを実際に活用している企業3社の事例を紹介しました。
・GMOインターネットグループ
・マクドナルド
・オリエンタルランド
レコグニションを導入することで、コミュニケーションの機会を増やしたり、エンゲージメントを高めるたりすることができ、また個人の業務の成果を可視化しやすくなるという大きなメリットがあります。
まずは自社が取り入れやすいレコグニションの方法を探り、従業員が無理なく楽しみながら利用できるツールを検討してみてはいかがでしょうか。
レコグニションの例は?
英語でレコグニションとは「承認」や「感謝」という意味ですが、ビジネスでは「従業員の功績や活躍を認め合い、互いに称賛する」制度を指しています。賞与のような金銭報酬だけでなく、表彰制度やサンクスカードといった文化もレコグニションに含まれます。
エンゲージメントとはどういう意味ですか?
エンゲージメント(engagement)とは、ビジネスにおいて従業員エンゲージメント、つまり企業と従業員の信頼関係と積極的な結びつきの度合いを指します。人材の流動が激しくなっている今、エンゲージメントが低いことが離職につながるケースもあります。
フィードバックとは、どのようなことですか?
フィードバックとは、相手の行動や実施したプロジェクトに対して評価を与え、改善を促すことを言います。個人に行う場合は、評価面談や1on1ミーティングなどを行い、プロジェクトに対しては匿名でアンケートを実施し、現場の正直な意見を収集します。フィードバックを得て改善を重ねることで、成長を促す目的があります。
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[1]日本の人事部「今後の従業員の働き方は「テレワークと出社のハイブリッド」が約8割」,https://jinjibu.jp/article/detl/hakusho/2973/(閲覧日:2023年3月7日)
[2]Unipos「Uniposで社員のメンタルが安定、大規模組織の活性化に成功」,https://blog.unipos.me/2021/01/18/2021-01-18-mynavi/(閲覧日:2023年2月23日)
[3] ニッセイ基礎研究所「日本の従業員エンゲージメントの低さを考える」,https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=71887(閲覧日:2023年2月15日)
[4] エン・ジャパン「『エン転職』1万人アンケート(2022年10月)「本当の退職理由」実態調査」,https://corp.en-japan.com/newsrelease/2022/31043.html(閲覧日:2023年2月15日)
[5] Gallup「テレワークは効果的か?答えは「Yes」 (ギャラップ社調査)」, https://www.gallup.com/cliftonstrengths/ja/305210/%E3%83%86%E3%83%AC%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%81%AF%E5%8A%B9%E6%9E%9C%E7%9A%84%E3%81%8B-%E7%AD%94%E3%81%88%E3%81%AF-yes-%E3%82%AE%E3%83%A3%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%97%E7%A4%BE%E8%AA%BF%E6%9F%BB.aspx (閲覧日:2023年3月10日)
[6] モチベーションエンジニアリング研究所「「エンゲージメントと退職率の関係」に関する研究結果を公開」,『PR TIMES』, https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000235.000006682.html (閲覧日:2023年3月10日)
参考)
エン・ジャパン「『エン転職』1万人アンケート(2022年10月)「本当の退職理由」実態調査」,https://corp.en-japan.com/newsrelease/2022/31043.html(閲覧日:2023年2月24日)
ニッセイ基礎研究所「日本の従業員エンゲージメントの低さを考える」,https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=71887(閲覧日:2023年2月24日)
The Benefits of Employee Engagement GALLUP, https://www.gallup.com/workplace/236927/employee-engagement-drives-growth.aspx(閲覧日:2023年2月24日)
日本の人事部「エンゲージメント」,https://jinjibu.jp/keyword/detl/176/(閲覧日:2023年2月24日)
マクドナルド「レコグニション 成果を承認する」,https://www.mcdonalds.co.jp/recruit/staff_recruiting/culture/recognition/(閲覧日:2023年2月24日)
オリエンタルランド「企業風土とES活動」,http://www.olc.co.jp/ja/sustainability/social/relation/recognition.html(閲覧日:2023年2月24日)
GMO NIKKO株式会社「ピアボーナス制度「ADPo(アドポ)」を導入したら、少し照れ臭いけどHAPPYな気持ちが充満してきた件。」,https://www.wantedly.com/companies/koukoku/post_articles/158916(閲覧日:2023年2月24日)
GMOアドマーケティング株式会社「ADPo(アドポ)導入!ピアボーナスで「褒める文化」,https://www.gmo-am.jp/recruit-content/5343/(閲覧日:2023年2月24日)
Unipos「コミュニケーションが活性化し成長にも繋がった施策」,https://blog.unipos.me/2020/08/04/gmomedia/(閲覧日:2023年2月24日)