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メンタルヘルスとは その重要性と企業に求められる対策

メンタルヘルスケアの効果的な方法 4つのケアと企業が取るべき対策

「心の健康をもっと効率的に維持する方法があったら知りたい!」

従業員のメンタルヘルスケアに関わるお仕事をしている方にとっては、実感のある課題意識ではないでしょうか。

人の心の安定は実に複雑な要素の上に保たれています。一人一人が異なる条件で暮らし、働いている中、事前に課題を見つけたり、発生した問題に対処するのは大変です。しかも従業員の心の安定に責任を負っているとなれば、企業の担当者の方には大きなプレッシャーとなるでしょう。

そこで検討したいのは、都度個別最適を探すよりも、より総合的な対策を打ってメンタルヘルス問題の起きにくい組織づくりを行うことです。その際キーワードとなるのは、近年注目されている「心理的安全性」という言葉です。

心理的安全性とは、「チームのメンバーが、自分の考えを自由に発言したり行動に移したりできる状態」を指す言葉です。従業員に総合的なメンタルヘルスケアを行うことは、組織の心理的安全性を高めるプロセスの一環であり、その先にはパフォーマンスの向上や、事業への好影響が期待できます。

そこで本稿では、心理的安全性の向上に役立つ総合的な視点を意識しながら、メンタルヘルスケアの定義具体的な方法、メンタルヘルスケアに取り組むメリットを説明します。

効果的なメンタルヘルスケアの実践により、貴社の組織がさらに心的安全性を高め、より生産性を上げる一助になれば幸いです。


1. 企業は対応必須!メンタルヘルスケアの概要とメリット

企業は、従業員に対しどのようなメンタルヘルスケアを行うことが求められているのでしょうか。本章では、メンタルヘルスケアの具体的な内容と、メンタルヘルスケアを行う企業にはどのようなメリットがあるのかを説明します。

1-1. メンタルヘルス不調とは?

そもそもメンタルヘルスとは、直訳すると「心の健康」のことを指します。

メンタルヘルスの不調とは、うつ病や適応障害といった精神疾患をはじめ、ストレスや強い悩み、不安感などによる、心身の健康や社会生活に影響を与える可能性がある、精神的や行動上の問題を幅広く含むもの、と定義されています[1]

厚生労働省の調査によれば、近年、労働者が受けるストレスは拡大傾向にあります。特に仕事に関して強い不安やストレスを感じている労働者は半数を超えています[2]

実際に、過去1年間でメンタルヘルス不調により連続1カ月以上休業または退職した労働者がいた事業所の割合は9.2%となっており、約10社のうち1社にメンタルヘルス不調者がいる状況です[3]

また、2020年度に「仕事による心理的負荷によって精神障害を発症により労災認定が行われた数」は608件で、ここ数年で増加していることも社会的に関心を集めています[4]

1-2. 社員のメンタルヘルス不調による企業への影響

社員がメンタルヘルス不調になってしまうと、企業にはどのような影響があるのでしょうか。

ストレスを抱え、メンタルヘルス不調を抱える社員が増えると、職場の生産性が低下します。メンタルヘルス不調によって脳の機能が低下するため、ものごとへの集中力や判断力、好奇心も低下します。それにより、仕事へのモチベーションが下がり、重大なミスが発生するリスクも高まります。

また、メンタルヘルス不調は、従業員の休職や離職につながる可能性もあります。これらの結果、企業の労働力不足や業績低下を招きかねません。

1-3. メンタルヘルスケアとは

厚生労働省は、メンタルヘルスケアを「全ての働く人が健やかに、いきいきと働けるような気配りと援助をすること、およびそのような活動が円滑に実践されるような仕組みを作り、実践すること」と定義しています。

また、企業は厚生労働省の「心の健康の保持増進のための指針」に基づき、メンタルヘルスケアに取り組むことが求められています。

メンタルヘルス不調は、周囲の人に気付かれにくく自分からも伝えづらいため、不調を悪化させてしまい、回復に時間がかかってしまうこともあります。

従業員がメンタルヘルス不調にならないようにするためにも、後ほどご紹介する4つのケアを踏まえて、従業員のメンタルヘルスの状況を把握し、問題があれば改善を図る必要があります。

1-4. 企業がメンタルヘルスケアに取り組むメリット

企業がメンタルヘルスに取り組むメリットは主に3つあります。

・メンタルヘルス不調者による職場の生産性の低下の防止
・職場の生産性や活力の向上
・リスクマネジメント

・メンタルヘルス不調者による職場の生産性の低下の防止
メンタルヘルス不調になると、集中力や注意力が落ちて正しい判断ができなくなる、遅刻が増えるなど、仕事に対する本来の遂行能力が発揮できなくなります。また、離職や退職につながる場合もあります。

これらにより、職場の生産性が下がります。

メンタルヘルス不調の早期発見と対処によって、こうした事態を防ぐことができるようになります。

・職場の生産性や活力の向上
メンタルヘルス不調者であるかどうかに関わらず、職場の環境改善を行うなど従業員の労働環境を整備することで、従業員全体のやる気を高められます。それにより、仕事の質や生産性も上がるでしょう。

・リスクマネジメント
メンタルヘルス不調になると、不調を抱える本人だけでなく、他の社員や顧客にも影響を与える可能性があります。判断力の低下から、不調者が思わぬトラブルを発生させることもあるかもしれません。

また、もしメンタルヘルス不調の従業員が不調を悪化させてしまった場合、労災請求や民事訴訟といった形で企業の責任が問われるケースもあります。

これらのトラブルを防ぐ意味でも、メンタルヘルスケアを行うことは会社全体のリスクマネジメントの一環だと言えます。

メンタルヘルス不調は、陥った本人の仕事への影響だけでなく、会社全体の利益を損ないかねません。リスクマネジメントの側面からも、メンタルヘルスケアに適正に取り組むことが重要です。

[1] 厚生労働省「用語解説 メンタルヘルス不調」,『こころの耳』,https://kokoro.mhlw.go.jp/glossaries/word-1844/ (閲覧日:2021年12月17日)
[2] 厚生労働省「令和2年労働安全衛生調査(実態調査)の概況」, p12「【個人調査】仕事や職業生活に関するストレス」,https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/r02-46-50_gaikyo.pdf (閲覧日:2021年12月16日)
[3] 厚生労働省「令和2年労働安全衛生調査(実態調査)の概況」, p3「メンタルヘルス不調により連続1カ月以上休業した労働者又は退職した労働者の状況」,https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/r02-46-50_gaikyo.pdf (閲覧日:2021年12月16日)

[4] 厚生労働省「精神障害の労災補償状況」,https://www.mhlw.go.jp/content/11402000/000796022.pdf (閲覧日:2021年12月16日)


2. メンタルヘルスケアの方法 4つのケア編

メンタルヘルスケアには、2015年に厚生労働省が「労働者の心の健康の保持増進のための指針」で示した4つのケア方法があります。ここでは、それぞれのケアのポイントを理解しましょう。

2-1. セルフケア

セルフケアとは、文字通り自分自身でストレスのケアを行うことです。

まずは自分のストレスに気付き、対処するための知識や方法を身に付け、実際にストレスを解消することが大切です。ストレスに気付くためには、心の健康状態について正確に把握する必要があります。

企業側は、従業員が自分自身のストレスに気付きやすい環境を作らなければなりません。そのためには、ストレスチェックの実施相談体制の整備などを行い、ストレスへの気付きや解消を促すことが有効です。

管理監督者にとっても、セルフケアを行うことは重要です。会社は、管理監督者もセルフケアの対象に含めるようにしましょう。

また、ストレスが長引く場合には、早めに専門家に相談するようにしましょう。会社内で相談しづらい場合は、医師や公認心理師などの専門家や、地域の精神保健福祉センター、保健所、自治体の相談所など、相談できる場所はたくさんあります。

2-2. ラインによるケア

ラインによるケアとは、管理監督者が部下のストレスの原因を把握したり、相談対応をするなど、職場環境を改善していくことです。そのため、会社は管理監督者に教育研修情報提供を行う必要があります。

一時的なプロジェクトの体制であることで、通常の管理監督者のラインによるケアが難しい場合でも、同じような対応が確実に行えるように体制を整えましょう。

2-3. 事業場内の産業保健スタッフ等によるケア

事業場内の産業保健スタッフ等によるケアとは、産業医や衛生管理者、保健師などによるサポートのことです。

事業場内のスタッフたちは、前述したセルフケアとラインによるケアが適切に行われるように支援します。また、具体的な計画の立案、メンタルヘルスに関する個人情報の取り扱いなどを行います。

さらに、後述する事業場外資源とのネットワークを形成したり、事業場外資源との窓口になることもあります。

2-4.事業場外資源によるケア

事業場外資源によるケアとは、メンタルヘルスに関する専門的な知識を持っている外部の機関やサービスを利用することです。この方法は、従業員が事業場内での相談を望まない場合に効果的です。

企業は、適切な事業場外資源から、必要に応じてメンタルヘルスケアの専門知識や情報を提供してもらいましょう。このときは、事業場内産業保険スタッフなどが窓口となります。

外部の力を借りる形にはなりますが、あくまで企業側が主体となって、事業場外資源をうまく利用しながらケアを進めることが大切です。

このように、メンタルヘルスケアでは、「セルフケア」、「ラインによるケア」、「事業場内の産業保健スタッフ等によるケア」、「事業場外資源によるケア」、これら4つのケアを継続して計画的に行うことが重要です。


3. メンタルヘルスケアの方法 対策編

4つのケアを適切に実施するために、どのようなことを行う必要があるのでしょうか。ここでは、4つの対策を具体的に紹介します。

3-1. メンタルヘルスケアの教育・研修

セルフケアやラインによるケアを促進するためには、メンタルヘルスケアに関する正しい知識をインプットし、相談に対応する際のあるべき姿勢や、職場環境の改善方法を学ぶ必要があります。そのため、企業は従業員に教育・研修の機会を提供することが求められています。

メンタルヘルスケアを学ぶ教育・研修には、以下のようなものがあります。

・eラーニング
・集合研修

・e-ラーニング
まずはeラーニングを用いた教育プログラムがあります。

eラーニング教材のメリットは、すべての従業員が同じ内容を平等に学べることです。近年テレワークを導入している会社も増えていますが、別々の場所で働いていても同じ内容を学習することができます。

従業員にとっては、自分の都合の良い時間に取り組むことができるのも良い点です。

管理者側にもメリットがあります。eラーニングであれば、学習履歴によって一人一人の進捗状況がわかるので、管理者は従業員の達成度合いをすぐに手間なく把握することができます。

以下では、メンタルヘルスケアを学べるeラーニング教材を紹介します。

まずは、厚生労働省が提供している「メンタルヘルス教室」という動画教材です。ここでは、セルフケアを学びたい人向けに、ストレスへの対策などメンタルヘルスに関する内容について、わかりやすく説明しています。

こころの耳「動画で学ぶメンタルヘルス教室」,https://kokoro.mhlw.go.jp/video/(閲覧日:2021年11月30日)

次に、株式会社ライトワークスによるeラーニング教材です。教材は「ラインケア編」と「セルフケア編」の2種類があります。

ラインケア編では、メンタルヘルスの重要性と社会的背景を学習できるほか、組織マネジメントにおけるメンタルヘルスケアの知識や対策を身に付けることができます。

セルフケア編では、自身がメンタルヘルス不全に陥ることで生じるリスクを学べるほか、その対策や回避方法を身に付けることができます。

受講する従業員の職階に合わせて、両方または片方の教材を学ぶことが可能です。

株式会社ライトワークス「職場のメンタルヘルス(ラインケア編)」,
https://www.lightworks.co.jp/e-learning/469(閲覧日:2021年11月30日)

株式会社ライトワークス「職場のメンタルヘルス(セルフケア編)」,
https://www.lightworks.co.jp/e-learning/470(閲覧日:2021年11月30日)

・集合研修
eラーニング以外に、集合研修による教育方法もあります。集合研修によって、メンタルヘルス不調を未然に防ぎ、メンタルヘルスに対する意識を向上させるための知識を学ぶ機会をつくることができます。

研修の内容は、ストレスやメンタルヘルスケアに関する基礎知識、従業員からの相談対応に必要な傾聴のやり方、メンタルヘルスケア計画及び体制づくりのやり方など、多岐にわたります。

職務によっては、より専門的な知識が必要になってくる場合もあります。社内で行うだけではなく、外部の機関を利用するなどアウトソーシングして、より専門的な知識を学べる研修を用意しても良いでしょう。

3-2. ストレスチェックによる問題の把握と改善

適切なケアを行うために、企業は、従業員のストレス状況を把握しなければなりません。

従業員のストレスを把握する方法の一つに、ストレスチェックがあります。2015年の労働安全衛生法の改正により、労働者が50人以上いる事業場では、年1回のストレスチェックが義務付けられています。

厚生労働省のウェブサイト内で提供されているeラーニングでは、ストレスチェック制度の導入方法とやり方が詳しく解説されています。やり方がわからない場合は、ぜひこのeラーニングを受講してみてください。

厚生労働省「eラーニング「15分でわかる法に基づくストレスチェック制度」」,『心の耳』https://kokoro.mhlw.go.jp/e-learning/e-stresscheck/(閲覧日:2021年11月30日)

また、eラーニングの他にも、ストレスチェックの進め方が詳しく書かれたマニュアルもあります。マニュアルを活用してみるのも良いでしょう。

厚生労働省「ストレスチェック制度導入マニュアル」,https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/pdf/150709-1.pdf (閲覧日:2021年12月17日)

ストレスチェックによって従業員の状況が把握できたら、その結果を基に、職場環境の改善を図ります。

なお、ストレスチェックの結果には個人的な内容が多く含まれるため、情報の管理には注意を払うようにしましょう。

3-3. メンタルヘルス不調者の早期発見と対応

従業員がメンタルヘルス不調を抱えてしまった場合、まだ軽いうちに発見をして対策を打てれば、早期に良くなる可能性が高くなります。そのため、メンタルヘルス不調者は、できるだけ早期に発見し、適切な対応をすることが必要です。

早期発見に役立つ、周囲の人が気付きやすいメンタルヘルス不調のサインには、以下が例に挙げられます。このようなサインが見られたら、管理者は積極的に声をかけるようにしましょう。

メンタルヘルス不調の例

  • 服装が乱れてきた
  • 急に痩せた、太った
  • 感情の変化が激しくなった
  • 表情が暗くなった
  • 一人になりたがる
  • 不満、トラブルが増えた
  • 独り言が増えた
  • 他人の視線を気にするようになった
  • 遅刻や休みが増えた
  • ぼんやりしていることが多い
  • ミスや物忘れが多い
  • 体に不自然な傷がある

  

参考)厚生労働省「こころの病気の初期サインに気づく」,『みんなのメンタルヘルス総合サイト』,https://www.mhlw.go.jp/kokoro/first/first03_1.html,(閲覧日:2021年11月27日)

また、従業員自身がストレスに気付きケアをしやすくするために、随時セルフチェックを行うことができる機会を提供することも効果的です。

厚生労働省のウェブサイトでは、ストレスに対するセルフチェックを行うことができます。「仕事について」「最近1カ月の状態について」「周りの方々について」「配偶者、家族、友人等」の4つのステップから、選択式の質問に回答することで、自分のストレス要因を分析することができます。

ストレスケアのアドバイスももらえますので、従業員に取り組みを薦めてみてもよいでしょう。

こころの耳「5分でできる職場のストレスチェック」,https://kokoro.mhlw.go.jp/check/(閲覧日:2021年11月30日)

また、メンタル不調者を発見した後は、適切な対応を行うことが必要です。

管理監督者は、従業員の話をよく聴き、適切な情報を提供しましょう。また、必要に応じて、事業場内産業保健スタッフ等とも協力し、事業場外の医療機関への相談や受診を促しましょう。

3-4. メンタルヘルスケア不調者の職場復帰の進め方

メンタルヘルス不調により従業員が休業した場合、企業はその従業員がスムーズに職場復帰できるよう支援する必要があります。

職場復帰支援の進め方として、厚生労働省は、以下の5つのステップを提唱しています。

図)職場復帰支援の流れ

引用元)厚生労働省「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」,p1, https://www.mhlw.go.jp/content/000561013.pdf(閲覧日:2021年11月 30日)

第1ステップは、病気休業開始及び休業中のケアです。

従業員から主治医による病気休業診断書が提出され、休業がスタートします。従業員が休業期間中に療養に専念できるよう、不安や悩みの相談先、傷病手当金などについての情報提供を行いましょう。

第2ステップは、主治医による職場復帰可能の判断です。

休業中の従業員から、会社に職場復帰の意思が伝えられると、会社は主治医に職場復帰が可能という判断が記された診断書の提出を求めます。

このとき気をつけることは、主治医の判断で復帰が可能とされていても、従業員は必ずしも職場で求められる業務遂行能力まで回復しているとは限らないということです。そのため、業務遂行能力があると主治医が判断した場合でも、産業医等が精査した上で、どう対応するかを判断していくことが大切です。

あらかじめ、主治医に対して、職場に必要とされる業務遂行能力に関する情報を提供しておいても良いでしょう。

第3ステップは、職場復帰の可否の判断及び職場復帰支援プランの作成です。円滑な職場復帰を支援するため、産業医などの助言を受けながら職場復帰支援プログラムを作成します。

休業開始から通常業務の復帰に至るまでの一連の流れを明らかにし、それに対応する職場復帰支援の手順、内容と関係者の役割などについて定めましょう。

次に職場復帰支援プランが組織的かつ継続的に行われるように、職場環境の整備をします。
職場復帰日や業務量の変更、配置転換や異動の必要性、フォローアップの方法などを明確にします。

第4ステップは、最終的な職場復帰の決定です。職場復帰にあたり、従業員のメンタルヘルスの最終確認を行います。その上で、就業上の配慮などに関する意見書を作成し、会社は最終的な職場復帰の決定をします。就業上の配慮の内容についても併せて社員に通知します。

第5ステップは、職場復帰後のフォローアップです。職場復帰後は段階的に元の状態に戻していく就業上の配慮が必要です。短時間勤務や出張制限、フレックスタイム制度の適用や転勤への配慮などをしましょう。

ここまで、メンタルヘルスケアの進め方や対応方法についてご紹介しました。

まずは、eラーニングや研修でメンタルヘルスケアについて学び、会社全体でメンタルヘルスについての意識を高めることが大切です。また、ストレスチェック制度を導入することで、従業員のストレスの状況を把握することも重要です。

メンタルヘルス不調者に対しては早期発見と相談対応を行い、もし従業員が休職した場合には職場復帰まで適切な対応と支援を継続的に行うようにしましょう。

「職場のメンタルヘルス」をeラーニングで社員教育

eラーニング教材:職場のメンタルヘルス(ラインケア編)

職場のメンタルヘルスについて正しい知識と対応方法を身につける

この記事のとおり、職場環境によってストレスを感じ、それがメンタル不調として業務に支障をきたす人が増えています。企業は社員の「心の病」や「自殺」を予防する必要があり、「メンタルヘルス」への取り組みが強く求められています。
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本教材をeラーニングとして配信することで、効率的に「職場のメンタルヘルス」の社員教育をすることが可能です。


4. まとめ

メンタルヘルスケアとは、「全ての働く人が健やかに、いきいきと働けるような気配りと援助をすること、およびそのような活動が円滑に実践されるような仕組みを作り、実践すること」を指します。つまり、従業員の心の健康づくりのことです。

従業員がメンタルヘルス不調を抱えると、仕事への意欲が低下したり、トラブルを発生させたりする可能性があります。また休職や離職者が出てしまい、職場全体の生産性が下がる可能性があります。

メンタルヘルス不調を放置しておくことは、業績の低下につながりかねません。メンタルヘルスケアは、企業のリスクマネジメントの一つでもあると言えます。

メンタルヘルスケアには4つのアプローチがあります。

・自分自身でストレスケアを行うセルフケア
・管理監督者が職場環境の改善に努めるラインによるケア
・産業医や衛生管理者、保健師などによる事業場内の産業保健スタッフ等によるケア
・専門的な知識を持っている外部の機関やサービスを利用する事業場外資源によるケア

これら4つのケアを継続して計画的に行うことが大切です。

メンタルヘルスケアを促進するために、正しい知識のインプットと相談対応の方法、職場環境の改善方法を学ぶ必要があります。

そのため、企業は従業員に教育・研修の機会を提供することが求められています。従業員全員が平等に学ぶ機会が得られるeラーニングシステムや、集合研修などがあります。

従業員がメンタルヘルスの不調を起こしてしまった場合、早期発見と適切な対応が求められます。

不調者の早期発見には、不調のサインを見分ける方法と、セルフチェックを促す方法があります。また、メンタルヘルス不調者には、管理監督者や会社内の産業保健スタッフ等による適切な相談対応が必要です。

最後に、メンタルヘルスケア不調者の職場復帰の進め方についてです。職場復帰には5つのステップがあります。

第1ステップ 病気休業開始及び休業中のケア
第2ステップ 主治医による職場復帰可能の判断
第3ステップ 職場復帰の可否の判断及び職場復帰支援プランの作成
第4ステップ 最終的な職場復帰の決定
第5ステップ 職場復帰後のフォローアップ

メンタルヘルスというと、個人の問題と思いがちですが、企業がサポートできることはたくさんあります。

社員一人一人が気持ちよく働ける職場環境を作るために、社内でのメンタルヘルスケアを積極的に行っていきましょう。

参考)
こころの耳「第1回 メンタルヘルスってなんだろう?」, https://kokoro.mhlw.go.jp/usagi/ug001/ (閲覧日:2021年11月17日)
厚生労働省「労働者の心の健康の保持増進のための指針」,改正 平成27年11月30日, https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/roudou/an-eihou/dl/060331-2.pdf(閲覧日:2021年11月17日)
厚生労働省 eラーニング「15分でわかる法に基づくストレスチェック制度」,https://kokoro.mhlw.go.jp/e-learning/e-stresscheck/ (閲覧日:2021年11月27日)
厚生労働省「動画で学ぶメンタルヘルス」,https://kokoro.mhlw.go.jp/video/(閲覧日:2021年11月27日)
厚生労働省「こころの病気の初期サインに気づく」,https://www.mhlw.go.jp/kokoro/first/first03_1.html(閲覧日:2021年11月27日)
厚生労働省「職場における心の健康づくり」,https://kokoro.mhlw.go.jp/wp-content/uploads/2017/03/H29_mental_health_relax.pdf(閲覧日:2021年11月17日)
厚生労働省「職場復帰支援の手引き」,https://www.mhlw.go.jp/content/000561013.pdf(閲覧日:2021年11月27日)
厚生労働省「3 メンタルヘルスケアとその実践の意義」, https://kokoro.mhlw.go.jp/attentive/atv003/(閲覧日:2021年12月9日)
厚生労働省・警察庁「令和2年中における自殺の状況」, https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/jisatsu/R03/R02_jisatuno_joukyou.pdf(閲覧日:2021年12月9日)
安全衛生情報センター「労働者の心の健康の保持増進のための指針」, https://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-20/hor1-20-10-1-0.htm(閲覧日:2021年12月11日)

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