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日本の恋愛漫画と言えば少女漫画!歴史や今読みたい作品たちをご紹介

「日本人って恋愛漫画みたいな恋をしているの?」と思う方は多いのではないでしょうか?

残念ながら、日本人の恋愛は恋愛漫画ほどドラマチックではありません。むしろ現実では交際経験がない若者が増えており、「若者の恋愛離れ」ともいわれる状態です。

そんな中、多くの若者は恋愛漫画を読んで恋のときめきを楽しんでいます。

日本の恋愛漫画はキラキラした絵柄と複雑なストーリーが魅力ですよね。

恋愛漫画は「少女向けの漫画=少女漫画」というジャンルで発展して来ており、50年を超える歴史があります。

意外に思われるかもしれませんが、少女漫画のスタートラインは男性作家によって切られました。
彼らの漫画で育った少女たちがプロの少女漫画家になり、「女性が少女のために描く」現在の少女漫画が育っていったのです。

女性作家は女性ならではの感性で時代の流れを敏感に作品に取り入れたため、少女漫画は時代を映す鏡ともいえます。女性の社会進出が進めば恋愛観やライフプランが変わるように、少女漫画のヒロインやテーマも時代によって変わっていきます。

本稿では、少女漫画の歴史を代表的な作品とともに詳しく解説。ベトナムで人気の少女漫画や、日本で今読まれている少女漫画についてもご紹介します。

「おすすめの少女漫画が知りたい方」も「少女漫画について知らない方」も、ぜひご一読ください。


1. 日本の恋愛漫画とは?

日本の恋愛漫画とは、恋愛をモチーフにした漫画のことです。恋愛漫画とひとくちにいっても、作品の舞台や世界観によって下記のように細かく分類できます。

参考)日本の恋愛漫画の分類

ラブコメ(ラブコメディ)
シリアス
歴史もの
ファンタジー
SF
BL(Boy’s love)
GL(Girl’s love)

BLとは男性同士の恋愛を描いた漫画、GLとは女性同士の恋愛を描いた漫画のことです。GLは「百合」とも呼ばれますが、これはゲイ向け専門誌「薔薇族」内に、レズビアン読者の投稿コーナーである「百合族の部屋」が設けられたことに由来しています。

どちらも専門の漫画雑誌が発行されており、主な読者層はBLの場合はBL好きの女性、GLの場合はGL好きの男女です。

恋愛漫画は「少年向け漫画=少年漫画」「少女向け漫画=少女漫画」ともにありますが、もともとは少女漫画の世界で発展してきたジャンルです。

そのため、「恋愛漫画=少女漫画」と捉える日本人も少なくありません。ベトナムで人気のある日本の恋愛漫画も、少女漫画が多いようです。

少女漫画は長い年月をかけて恋愛漫画の表現の幅を広げてきたため、シリアスやファンタジー、SFなど多種多様な名作があるのが特徴です。

一方、少年漫画の恋愛漫画は学園を舞台にしたラブコメ作品が主流で、少女漫画のようなシリアスな作品は多くありません。

日本では複数の少女漫画誌が発行されており、「学園ものが多い漫画誌」「ファンタジーものが多い漫画誌」など雑誌によってカラーが異なります。

なお、少女漫画の派生ジャンルに「女性漫画」がありますが、ターゲット層は少女ではなく大学生~社会人の大人の女性です。
女性漫画は「仕事と恋愛」をテーマにするのが一般的で、少女漫画と同様に優れた恋愛漫画が多数出版されています。

1-1. 少女漫画の魅力

少女漫画の魅力といえば、以下のようなものが挙げられます。

・繊細な描写
・時代に合わせた髪型やファッション
・読者の共感を誘うモノローグ
・日本の少女の憧れとしてのヒロイン像

・繊細な描写
少女漫画は繊細な描線と細かな書き込みが魅力です。髪の毛はサラサラと、瞳はキラキラと華やかに描かれるのが一般的で、ページを眺めるだけで一枚の絵として楽しむことができます。

・時代に合わせた髪型やファッション
少女漫画のキャラは「可愛い格好がしたい」という少女の夢を叶えるように、お洒落な髪型やファッションをしているのが特徴です。そのため、歴代の少女漫画の名作を読めばその時代の日本の流行が分かるといえるでしょう。

・読者の共感を誘うモノローグ
少女漫画は読者がキャラの気持ちに共感できるよう、モノローグ(誰に話しかけるでもなく自分の心境を吐露する演出手法)を多用するのが特徴です。関係性を丁寧に描くため、ヒロインだけでなく脇役のキャラクターの気持ちもモノローグで丁寧に掘り下げていきます。

登場人物の気持ちが分かりやすいため、好きなキャラを応援しながら物語を楽しめるでしょう。

・日本の少女の憧れとしてのヒロイン像
ヒロインは「少女が共感できるキャラ=日本の少女の理想像」です。
女性の社会進出が進めばライフスタイルが変わるように、少女漫画のヒロインも時代によって変わっていきます。
歴代の少女漫画のヒロインを見れば、「日本の少女が何に悩み、何を求めているか」読み解けるといえるでしょう。


2. 少女漫画の歴史

少女漫画は1950年代に始まった歴史深いジャンルです。ここでは、それぞれの時代の少女漫画の特徴と、代表的な作品を詳しくご紹介します。

2-1. 1950年代:少女漫画黎明期

少女漫画の始まりは、1953年に発表された手塚治虫の「リボンの騎士」といわれています。
「リボンの騎士」は男装のサファイヤ姫が剣を持って戦う冒険ストーリー。

当時の日本では少女に良き妻、良き母になることを求める「良妻賢母教育」が主流だったため、剣で未来を切り開くヒロインは多くの少女に衝撃と夢を与えました。

「リボンの騎士」以降、少女漫画を描く男性作家が増え、男性作家が少女漫画を描く時代が1960年代半ばまで続きます。

男性メインの少女漫画の世界で、女性として初めて活躍したのが「星のたてごと」でヒットを飛ばした水野英子です。水野英子は1955年に漫画家としてデビューし、女性の視点からストーリー性の高い漫画を次々と発表しました。少女漫画の基礎を作った先駆者といえる存在で、水野の登場なくしては今の少女漫画はないといってもよいでしょう。

なお、1950年代の少女漫画は少女雑誌に掲載されていました。少女雑誌とは、小説や挿絵、漫画などで構成された雑誌のことで、漫画よりも活字がメインなのが特徴です。

1955年には「なかよし」「りぼん」といった今も残る少女漫画誌が創刊されましたが、創刊当時は漫画が少なく、少女雑誌にカテゴライズされていました。
現在のような少女漫画専門の雑誌に方向転換したのは、1958年以降のことです。

ちなみに、「なかよし」「りぼん」は1977年創刊の「ちゃお」を加えて、現代では「三大少女漫画誌」と呼ばれています。

2-2. 1960年代:女性少女漫画家の活躍

1960年代には女性漫画家が次々とデビューし、女性によって少女漫画の世界が開拓されました。1960年代に活躍した女性漫画家としては、水野英子・わたなべまさこ・牧美也子が挙げられます。中でも水野英子は1960年に先に挙げた「星のたてごと」で男女の恋愛を真っ向から描き、恋愛漫画の基礎を築いたといわれています。

女性漫画家が革新的だったのは、男性漫画家が培ったストーリー漫画のうえに時代の流れや流行をプラスした点です。

代表的な作品として、アメリカを舞台にロックシンガーを目指す少年を描いた「ファイヤー!」(水野英子)が挙げられます。「ファイヤー!」は少年を主人公とした最初の少女漫画で、バンドもの漫画の元祖といわれています。

水野は泥沼化するベトナム戦争や人種差別に反対する公民権運動を背景に、ロックやヒッピー文化といった新しいムーブメントで社会に対抗しようとする当時の若者の姿をリアルタイムで作中に盛り込みました。

「ファイヤー!」はスケールの大きなストーリーから大人の男女にも支持されました。背景として、アメリカのベトナム反戦運動やフランスの五月革命に刺激を受け、日本でも学生運動が盛んになったことが考えられます。

当時の日本は経済状況が飛躍的に向上した高度経済成長の真っただ中でしたが、アメリカ軍に物資を輸出して利を得たため「ベトナム特需」と呼ばれる状態でした。相反する状況に反発する若者たちは愛や平和を唱えるロックやヒッピー文化を支持したため、カウンターカルチャーを正面から描いた「ファイヤー!」に惹きつけられたといえるでしょう。

また、60年代後半は64年開催の東京オリンピックの影響により、主人公がスポーツに打ち込む「スポ根(スポーツ根性)漫画」が流行した時代です。少女漫画では、1968年に浦野千賀子が「アタックNo.1」を発表し、日本中にバレーボールブームを巻き起こしました。

このように少女漫画が盛り上がる中、週刊少女漫画誌が続々創刊されました。代表的な雑誌としては、1963年創刊の「週刊少女フレンド」「週刊マーガレット」、1968年創刊の「少女コミック」「週刊セブンティーン」などが挙げられます。

60年代には月間少女雑誌が週刊少女漫画誌の部数を下回ったため、多くの少女雑誌が休刊または週刊少女漫画誌にリニューアルする流れが起きました。そのため、z少女の読み物はこれまでの少女雑誌から週刊少女漫画誌や「なかよし」「りぼん」といった年少者向けの少女漫画誌に移ることになりました。

これらの雑誌は漫画コンクールを開催し、漫画家を目指す少女たちをプロとして世に送り出していきます。

2-3. 1970年代:少女漫画黄金期

1970年代は、「24年組」と呼ばれる女性漫画家たちが活躍した少女漫画黄金期です。24年組とは、昭和24年(1949年)前後に生まれた少女漫画家のことで、代表的な作家として萩尾望都、竹宮惠子、山岸涼子、池田理代子、大島弓子などが挙げられます。

24年組はファンタジーやSF、歴史ものなど表現の幅を広げ、ドラマチックな少女漫画を数々生み出しました。特にフランス革命を舞台とした池田理代子の「ベルサイユのばら」は、70年代を代表する少女漫画のヒット作です。

24年組は人物の内面を深く掘り下げて描き、「自分を見つめ、自分を追及する主人公」を多く生み出しました。現実が押し付ける旧弊な少女像に抗うように、革新的な思想を持つ主人公を登場させたのが特徴です。

特に美少年を主人公とした作品が多く、大人の女になることに抵抗を覚える少女たちに熱狂的に支持されました。代表作としては、吸血鬼の少年を描いた「ポーの一族」(萩尾望都)、寄宿舎の少年同士の愛を描いた「風と木の詩」(竹宮惠子)などが有名です。

これらの漫画は「少年愛」と呼ばれ、70年代には少年愛ブームが起き、BLの源流となりました。

このように、70年代は読者のニーズが多様化し、少女漫画のジャンル分けが進んだ時代です。24年組の難解な世界観やストーリーについていけなかった読者層は、「乙女ちっく漫画」と呼ばれる男女の純粋な恋愛を描いた作品に傾倒しました。乙女ちっくマンガは流行のファッションを取り入れつつ、10代の男女の淡い恋愛を描いたのが特徴です。

その他にも、恋愛一辺倒ではない読み応えのある作品を読みたい漫画マニア向けには「花とゆめ」(74年)・「LaLa」(76年)、BL好きには「June」(78年)、ハイティーン向けには「mimi」(75年)とニーズに合わせた雑誌が創刊されました。

1977年には幼い少女向け雑誌として「ちゃお」が創刊され、前述の通り「なかよし」「りぼん」と合わせて「三大少女漫画誌」と呼ばれるようになりました。

2-4. 1980年代:学園もの全盛期

80年代には「乙女ちっくマンガ」が一般化し、学校生活をモチーフとした「学園もの」漫画が少女漫画の王道になりました。

80年代の特徴は、幻想的な世界から現実の世界に物語の舞台が移った点です。ヒロインは才色兼備のお嬢様から普通の少女に、ヒーローは容姿端麗な王子様から同じ学校の生徒のような身近な相手に変わりました。

代表的な学園ものとしては、女子高生の生活を赤裸々に描いた松苗あけみの「純情クレイジーフルーツ」、不良少年との恋愛を描いた紡木たくの「ホットロード」などが有名です。

外国を舞台とした作品も、幻想的な世界観からリアルな外国の日常へと描き方が変わっていきます。特に吉田秋生が発表した「BANANAFISH」は、ドラッグを巡るマフィアの抗争を現実的な視点で描き、少女だけでなく大人の男女も夢中にさせました。

また、ハイティーン向けの漫画を中心に、性的要素を含む作品が増えました。これまでの少女漫画ではベッドシーンはショッキングな出来事として重く描かれましたが、80年代には性は自然なものと捉えられ、開放的に描かれるようになりました。

代表的な作品としては、初体験・妊娠・中絶を明るく描いたしらいしあいの「ばあじん♬おんど」が挙げられます。

80年代半ばには性描写を描く女性漫画家が増え、内田春菊・桜沢エリカ・岡崎京子は「女の子H漫画家」とも呼ばれました。これらの女性漫画家は少女漫画誌では描いていなかったため、厳密には少女漫画家とはいえません。しかし、少女漫画に影響を受け、のちの少女漫画に大きな影響を与えたことから、発展に寄与した存在といえるでしょう。

内田春菊はアングラ[1]漫画雑誌である「月刊漫画ガロ」、桜沢エリカと岡崎京子は成人向け漫画雑誌である「漫画ブリッコ」で主に活躍していました。

これらの雑誌は男性向けではありますが、大衆に迎合しない内容からサブカルチャー好きの大人の女性にも支持されました。

80年代は漫画の読者層が大人にまで広がり、男性向け・女性向けともに多くの漫画雑誌が創刊された時代です。

女性向けでは81年に「ビッグコミックフォアレディ」が創刊され、過激な性描写から大人の女性の人気を集めました。これらの漫画は「レディースコミック」と呼ばれ人気ジャンルとなりましたが、過激な描写はすぐに飽きられ人気は低迷していきます。

ストーリーを重視した大人の女性向け漫画が生まれたのは、86年創刊の「ヤングユー」以降です。

[1] アングラ:アンダーグラウンドの略、商業性を無視した前衛的・実験的な作品のこと

2-5. 1990年代:強いヒロインの誕生

90年代の少女漫画は、戦うヒロインが活躍した時代です。受け身のヒロインは姿を消し、幸せを自ら掴みに行く自立したヒロインが少女たちの支持を集めました。背景として、1985年に制定された「男女雇用機会均等法」が日本社会に浸透し、女性の社会進出が進んだことが考えられます。

世界的な人気を誇る「美少女戦士セーラームーン」(武内直子)も90年代の作品で、戦うヒロインの代表格といえるでしょう。

ほかにも、古代ヒッタイト帝国を舞台にした「天は赤い河のほとり」(篠原千絵)や、文明崩壊後の世界を描いた「BASARA」(田村由美)などの戦うヒロインものが少女たちに支持されました。

90年代の特徴としては、90年代初頭に「アダルトチルドレン」[2]という概念が急速に日本社会でクローズアップされ、心の問題を描く作品が増えたことも挙げられます。

萩尾望都は「イグアナの娘」で、娘を愛せない母親を描き、ドラマ化されるほどヒットを飛ばしました。漫画原作のドラマはこれまでにも放映されていましたが、明るい恋愛作品がメインだったためシリアスな「イグアナの娘」は異色のヒット作といえるでしょう。

また、90年代は大学生~社会人の女性を対象とした「女性漫画」が成長した時代です。女性漫画は恋愛経験があるヒロインが恋や仕事に邁進するのが一般的で、少女漫画を卒業した世代から支持されました。

代表作としては、「理想の彼氏が欲しい!」と恋愛経験を重ねるヒロインを描いた「ハッピー・マニア」(安野モヨコ)、恋と仕事に悩む料理人のヒロインを描いた「おいしい関係」(槙浦さとる)などが有名です。

女性漫画の人気に伴い、91年に「フィール・ヤング」、92年に「Kiss」、94年に「コーラス」と女性漫画誌が続々創刊されました。

[2] アダルトチルドレン:親がアルコール依存症など問題を抱える家庭で深く傷ついて育ち、トラウマを抱えたまま大人になった人のこと。1989年に斉藤學によってクラウディア・ブラックの『私は親のようにはならない』が翻訳され、日本で広く認知された。

2-6. 2000年代以降:価値観の多様化

2000年代以降の少女漫画は価値観が多様化し、「恋愛+友情」「恋愛+夢」など恋愛一辺倒でない作品が増えました。

背景として、女性の進学率・就職率が向上し、専業主婦志向から共働き志向・非婚就業志向の女性が増えたことが挙げられます。「結婚は女の幸せ」「自慢できるブランド品を持つのが幸せ」のような古い価値観は意味を持たなくなり、一人ひとりが自分らしさを発揮できる道を模索するようになりました。

2000年代のヒット作としては、ピアニストを目指すヒロインの成長を描いた「のだめカンタービレ」(のだめ)が有名です。「のだめ」がドラマ化したように、2000年代はドラマ化・映画化する作品が増え、ヒット作は性別や年齢を問わず広く認知されるようになりました。読者層が広がったことで作品のテーマも多様化し、出産や育児、お金、老いなど、現実的な問題が描かれるようになったのが2000年代の特徴です。

特に2016年にドラマ化された「逃げるは恥だが役に立つ」(海野つなみ)は、契約結婚をベースに社会問題にも切り込み、大ヒットを飛ばしました。

なお、2000年代にはアラサー向けの漫画雑誌が複数創刊されました。代表的なものとしては2002年創刊の「月刊flowers」、2010年創刊の「姉系プチコミック」などが挙げられます。

ティーン向けには2001年に「恋愛パラダイス」、「絶対恋愛Sweet」が創刊。これらの雑誌は性描写をメインとした恋愛漫画を載せており、ティーンズラブ(TL)と呼ばれジャンルとして確立しつつあります。


3. ベトナムで人気の少女漫画を徹底解説!

女性の社会的地位と関連しながら成長を続けてきた日本の少女漫画。人気作品の一部は、海を越えてベトナムでも読まれています。

ここでは、ベトナムで人気な日本の恋愛漫画をもとに、1990年代と2000年代の作品をピックアップしました。学園もの・ラブコメ・SFと幅広い恋愛漫画が揃っているので、少女漫画の幅広さを楽しめるかと思います。

それぞれの魅力を詳しくご紹介するので、気になる漫画をぜひお手に取って読んでみてください。

3-1. 花より男子

ヒロイン・牧野つくし(まきの・つくし)はお金持ちばかりの名門校に通う一般庶民。学校を牛耳る男性生徒4人組「F4」に目を付けられ、学校規模のいじめに遭う。

 

つくしは持前の「雑草魂」でいじめの首謀者である道明寺司(どうみょうじ・つかさ)に立ち向かい、F4から一目置かれる存在となり彼らと親しくなっていく。

牧野つくしは90年代を代表する戦うヒロインの一人です。ヒーローである道明寺司を殴るシーンはこれまでの少女漫画にはない新しい表現でした。
つくしの不屈の精神によって、F4との関係は徐々に変化しストーリーはラブコメへと移っていきます。

いじめに立ち向かう前半部分はもちろん、恋愛展開となってからもハードルが多くドキドキが止まらない作品です。仲良くなってからのF4の変化も見どころで、日本中の女子が道明寺司のギャップにキュンキュンしました。

3-2. Orange

高校2年生のヒロイン・菜穂(なほ)のもとに10年後の自分から手紙が届くSFラブストーリー。
手紙には10年後の未来が書かれており、悲劇的な未来を変えるために臆病だったヒロインが行動を起こしていく。

連載当時は少女漫画誌に掲載されていましたが、休載をきっかけに青年誌に移動し、読者層を大人の男性にまで広げた作品です。

周囲の幸せのために我慢を選んでいたヒロインが、未来を変えるため自ら行動を起こすのが本作の魅力。迫りくる未来を恐れながら、5人の仲間が協力して奇跡を起こそうとする姿は多くの読者の胸を打ちました。明るい未来に変えられるのか?感動の最終回は必見です。

3-3. 君に届け

黒沼爽子(くろぬま・さわこ)は「一日一善」を座右の銘とする優しい性格だが、長い黒髪と暗い雰囲気から「貞子(さだこ)」と恐れられていた。

 

しかし、噂を気にしない人気者・風早(かぜはや)君と親しくなることで、徐々に周囲に受け入れられていく。友情・恋愛・進路を通して成長する爽子と仲間たちを描いた青春ストーリー。

「君に届け」は王道の学園ものでありながら、恋愛・友情・進路を描いた厚みのあるストーリーが魅力です。「クラスに溶け込みたい」と健気に行動する爽子に、多くの読者がエールを送りました。

爽子と風早くんのキラキラした恋愛模様も目を離せません。悩みながらもそれぞれの進路を歩む姿に、涙する方も多いでしょう。

3-4. NANA

彼氏と住むために上京してきた小松奈々(こまつ・なな)と、ミュージシャンを目指す大崎ナナ(おおさき・なな)が新幹線の中で出会い、同居生活を始めるストーリー。

 

相反する2人のNANAを中心に、BLACK STONESやTRAPNESTといったバンドのメンバーたちを絡め複雑な人間関係が展開していく。

2人のNANAの恋愛模様を軸に、夢と現実、成功と挫折といった現実的な悩みを容赦なく描いているのが本作の魅力です。恋愛描写もリアルで、「一組のカップルが結婚に至る」という少女漫画の王道から外れ、主要キャラの恋愛関係は複雑に交差します。

登場人物のお洒落なファッションも見どころの一つ。特にヴィヴィアンウエストウッドを着こなすナナは少女たちの憧れとなり、真似する女子が続出しました。

残念ながら現在は連載が休止中ですが、読み始めたら止まらなくなる作品といえます。

3-5. アオハライド

中学1年生の双葉(ふたば)は男子が苦手だが、女の子みたいな田中(たなか)君だけは平気だった。田中君への恋愛感情に気づくが、思いを伝えないまま夏休み中に彼は転校してしまう。中学2年生になった双葉は突然女子からいじめに遭い、孤立してしまう。理由は男子にもてるからだった。

 

高校生活ではわざとがさつに振る舞い、女子からの好感度を上げることに成功した双葉。
そんな高校1年の終わり、田中君と運命の再開を果たす。

 

別人のように性格が変わった田中君や、女子に嫌われる女子・悠里(ゆうり)と関わることで、双葉の学校生活は徐々に変化していく。

「アオハライド」=「アオハル(青春)に全力でライドする」という作者の造語のとおり、高校生の青春が瑞々しく描かれています。

中学時代にいじめられた双葉が、周囲に溶け込むため自分を押し殺す描写がリアルです。

恋愛や友情、家族といった青春時代の大切な時間を丁寧に描いており、キャラのいじらしさに胸を打たれる人が多い名作です。


4. 今読んでほしい!日本で人気な少女漫画

ここでは、日本で今人気な少女漫画をご紹介します。電子書籍サイトのユーザーアンケートや人気ランキングをもとにピックアップしました。

ベトナム未発売の作品が多いですが、どれもドラマ化や映画化、アニメ化されているため知っている方もいるかもしれませんね。

大人も楽しめる厚みのあるストーリーのものばかりなので、ぜひ原作をチェックして楽しんでいただきたいです。

4-1. フルーツバスケット

天涯孤独の少女・本田透(ほんだ・とおる)は頼る家もなくテント暮らしをしていた。由緒正しい「草摩(そうま)家」の敷地内に誤ってテントを張ってしまったことから、家政婦として草摩家で生活することに。しかし、草摩家は十二支の呪いがかかった一族で、異性に触れると動物になってしまうのだった。

 

草摩家の面々と透との交流が描かれるハートフルストーリー。

フルーツバスケットは「十二支の物の怪憑き」という特異な設定が魅力です。「異性に触られると動物になる」という一見コミカルな呪いですが、それぞれのキャラが抱えるトラウマを丁寧に描いています。愛や憎しみで複雑に絡まる草摩家の人々を、透がどう解いていくのかが本作の見どころの一つです。

透をめぐる恋はどうなるのか、十二支の呪いは解けるのか、是非最後までご確認ください。

4-2. 凪のお暇

常に空気を読み、周囲に同調し従順に生きてきた会社員・凪。同僚や彼氏が自分の陰口を言うのを聞いてしまい、過呼吸で倒れてしまう。一念発起した凪は会社を辞め彼氏から離れ、郊外のアパートに引っ越す。

 

すべてをリセットした凪は、手持ちの100万円を元に新生活をスタートさせる。

周囲に合わせて消耗してきた凪が、人生を「お暇」して自分を見つめなおしていくストーリー。アパートの住民や追いかけてくる元彼との関わりを通じて、自分を取り戻していく凪から目が離せません。

本作の魅力は、悪人を悪人として描かずそれぞれが抱える事情を丁寧に描いている点でしょう。傷つきながら懸命に生きるキャラクターたちに、自分を重ね合わせる方も多いはず。恋愛漫画が読みたい大人の女性に特にオススメしたい作品です。

4-3. 青春乙女番長!

強面でけんかっ早い性格から「殺人鬼」と呼ばれるヒロイン・平田美羽(ひらた・みはね)。見た目に反して中身は純情一途な性格で、憧れの男子・トーマ君を思い続けている。

 

こっそり見つめていたのを睨んでいると勘違いされ、誤解を解くために勢い余って告白してしまうことに。美羽は「3日間のお試し期間」を取り付け、トーマ君に見合う女子を目指してハイテンションに突き進んでいく。

強面だけど素直で優しいヒロインが本作の魅力。陰口を叩かれても真っ向から立ち向かい、自分を貫く姿は多くの女子に好感を与えるでしょう。

少女漫画とは思えないヒロインの表情や、突き抜けたギャグでグイグイ読み進められます。トーマ君を守るために行動する美羽の姿は、もはやイケメン[3]としかいえません。イケメン振りを発揮しトーマ君との関係が変化する展開には、ニヤニヤが止まらないこと請け合いです。

[3] 「イケてるメンズ」の略。顔だちが整っていて魅力的なこと。

4-4. なまいきざかり。

バスケ部のマネージャーを務めるクールなヒロイン・由希(ゆき)は密かにキャプテンに片思いしていた。ところがひょんなきっかけで隠していた気持ちを後輩の成瀬(なるせ)に知られてしまい、弱みを握られた由希は翻弄されてしまう。

 

クールな由希の意外な一面を知った成瀬は次第に由希を異性として意識。積極的にアプローチして由希の気持ちを変化させていく。

めったなことでは動じないクールなヒロインが、後輩の成瀬と関わることで徐々に感情を解放させていくのが魅力的な作品。普段はポーカーフェースな成瀬が、由希にだけ甘えたり拗ねたりと年下らしい独占欲を見せるのも胸キュンポイントの一つです。

毎回繰り出される成瀬の情熱的なアプローチにドキドキが止まらない女子も多いはず。日常にときめきが欲しい方におすすめの一冊です。

4-5. ラストゲーム

顔良し・頭良し・家柄良しの完璧少年・柳(やなぎ)は、地味で貧乏くさい転校生・九条美琴(くじょう・みこと)に勉強も運動も負け、人生初の挫折を味わう。「惚れたほうが負け」の言葉を信じ、ライバル心に燃えた柳は美琴に惚れさせることを決意。

 

勝負の名目で美琴にアタックを繰り返しては惜敗していくラブコメディ。

九条を意識して空回る柳と、ぼーっとマイペースな九条のコミカルなやりとりが面白い作品。小学校~大学までの2人を描いており、相思相愛なのにうまくいかない2人にやきもきすること請け合いです。お互いがコンプレックスを感じながら成長していく姿に、ほろりとくる人も少なくありません。

果たして柳は九条に勝てるのか?柳の挑戦をぜひ見届けてください。


5. まとめ

ここまで、日本の少女漫画の魅力や歴史、おすすめの作品について詳しくご紹介しました。
ご紹介した漫画・作家の一覧はこちらです。

【少女漫画の歴史】

タイトル

作者

概要

1953

リボンの騎士

手塚治虫

日本で最初の少女漫画

男性漫画家が少女漫画黎明期を開拓

1960

星のたてごと

水野英子

女性漫画家によるストーリー性の高い少女漫画の誕生

東京オリンピックの影響でスポ根漫画が流行

1969

ファイヤー!

水野英子

1968

アタックNo.1

浦野千賀子

1972

ベルサイユのばら

池田理代子

24年組が活躍した少女漫画黄金期

ドラマチックな少女漫画が流行

1972

ポーの一族

萩尾望都

1976

風と木の詩

竹宮惠子

1981

ばあじん♬おんど

しらいしあい

学園もの漫画全盛期

幻想世界から現実世界に舞台が移行

性的要素を明るく描く作品の増加

1982

純情クレイジーフルーツ

松苗あけみ

1985

BANANAFISH

吉田秋生

1986

ホットロード

紡木たく

1986

南くんの恋人

内田春菊

「女の子H漫画家」

性描写を描く女性漫画家の活躍

のちの少女漫画に影響

1989

pink

岡崎京子

1992

メイキン・ハッピィ

桜沢エリカ

1992

美少女戦士セーラームーン

武内直子

自立したヒロインの登場

心の問題にクローズアップした作品が増加

大人の女性を対象にした「女性漫画」が成長

1995

天は赤い河のほとり

篠原千恵

1990

BASARA

田村由美

1992

イグアナの娘

萩尾望都

1995

ハッピー・マニア

安野モヨコ

1993

おいしい関係

槇村さとる

2001

のだめカンタービレ

二ノ宮知子

「恋愛+α」の作品が主流に

お金や老いなど現実的な問題を描く作品が増加

2012

逃げるは恥だが役に立つ

海野つなみ

【ベトナムで人気な少女漫画】

連載期間

タイトル

作者

1992-2004

花より男子

神尾葉子

2012-

Orange

高野苺

2005-2017

君に届け

椎名軽穂

2000-

NANA

矢沢あい

2011-2015

アオハライド

咲坂伊緒

【日本で人気な少女漫画】

連載期間

タイトル

作者

1998-2006

フルーツバスケット

高屋奈月

2016-

凪のお暇

コナリミサト

2013-2014

青春乙女番長!

清野静流

2014-

なまいきざかり。

ミユキ蜜蜂

2011-2016

ラストゲーム

天乃忍

少女漫画は華やかな画面と丁寧な心理描写が特徴で、書き手の多くは女性です。
しかし、少女漫画が誕生した1950年代には、書き手の多くは男性でした。

女性漫画家がメインになったのは1960年代以降です。女性漫画家は男性漫画家が築いたストーリーの枠組みのうえに、流行を取り入れたのが革新的でした。

70年代には「24年組」と呼ばれる女性漫画家たちが活躍。24年組が生み出したドラマチックな物語は、40年以上経った今も少女たちに読み継がれています。

24年組が人気を集める一方、男女の淡い恋愛を描いた「乙女ちっくマンガ」も人気を集め、80年代には「乙女ちっくマンガ」の流れを汲む学園もの全盛期が訪れます。
「少女漫画の王道=学園もの」という一般認識は、80年代に築かれたといえるでしょう。

80年代は少女漫画の舞台が幻想的な世界から現実の世界に移った時代です。性描写が恋愛の一部として自然に描かれるようになり、現実と漫画の距離が近くなりました。

90年代には戦うヒロインが支持されますが、現実社会で女性の社会進出が進み、男性と肩を並べる女子が増えたことが影響しています。

2000年代以降は価値観がアップデートされ、進路・友情・結婚・お金など恋愛+αのストーリーが増えていきました。
このように時代によって少女漫画は変わっていくので、少女漫画を読めば「日本の少女の今」が分かるといえるでしょう。

少女漫画というジャンルは、少女だけのものではありません。
2000年代以降に少女漫画原作のアニメやドラマ、映画がヒットしたことにより、少女漫画の読者層は大人の男女にまで広がりました。

読者層の広がりにより描ける題材も増え、近年では社会問題やジェンダー問題に切り込む作品も少なくありません。「恋愛でときめきたい人」も「周囲になじめず悩んでいる人」も、共感できる漫画が少女漫画にはたくさんあります。

あなたにピッタリな少女漫画が必ずあるので、気になる一冊を手に取ってみるのがおすすめです。

参考)
田川美由,吉田恵『20世紀少女マンガ天国』,エンターブレイン,2001,p6-49.

むらやまあき,「少女「マンガの『歴史』を研究家に学ぶ【ベルばら~ハチクロまで】」,「どこでも地元メディアJIMOCORO」,
https://www.e-aidem.com/ch/jimocoro/entry/murayama01(閲覧日:2021年6月11日)
日販 ほんのひきだし編集部 浅野,「女子マンガ研究家 小田真琴に聞く「これから読みたいマンガ・今読み返したいマンガ」【平成編】」,「ほんのひきだし」,
https://hon-hikidashi.jp/enjoy/86044/(閲覧日:2021年6月11日)